エギングでアオリイカを狙う釣り人は多いですが、実はヤリイカも同じエギングの道具で狙える面白いターゲットです。ヤリイカはアオリイカとは違った引きの強さと食味の良さで、多くの釣り人を魅了しています。
しかし「ヤリイカってどの時期に釣れるの?」「アオリイカ用のタックルで大丈夫?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。実際のところ、ヤリイカエギングには独特のコツやタイミングがあります。
この記事では、ヤリイカエギングの基本から応用テクニックまで、実釣で役立つ情報をわかりやすく解説します。初心者でも安心してヤリイカエギングを楽しめるよう、タックル選びから釣り方まで詳しくお伝えしていきます。
ヤリイカが釣れる時期とシーズンの特徴
ヤリイカエギングを成功させるためには、まずヤリイカの生態とシーズンを理解することが重要です。ヤリイカは季節によって行動パターンが大きく変わるため、時期に合わせた釣り方が必要になります。
ヤリイカの接岸タイミングと産卵期
ヤリイカが岸近くに寄ってくるのは、主に産卵のためです。関東から関西では11月から翌年3月頃まで、北海道や東北では春から初夏にかけてが主なシーズンとなります。
産卵期のヤリイカは浅場に移動してくるため、堤防や岸壁からのエギングで狙いやすくなります。特に12月から2月にかけては、大型のヤリイカが接岸することが多く、良型が期待できる時期です。
産卵を控えたヤリイカは栄養を蓄えるために積極的にエサを追いかけます。この時期はエギへの反応も良くなるため、初心者でも釣果を上げやすいタイミングといえるでしょう。
秋と春のシーズン別攻略法
秋のヤリイカエギングでは、まだ小型から中型のヤリイカが中心になります。この時期のヤリイカは群れで行動することが多く、1匹釣れると連続ヒットの可能性が高まります。
秋の攻略ポイントは以下の通りです
- エギサイズは2.5号から3号を中心に使用
- カラーは派手目のピンクやオレンジが効果的
- アクションは小刻みで活発な動きを心がける
- 群れを見つけたら同じポイントを集中的に攻める
春のヤリイカエギングでは、産卵を控えた大型のヤリイカがメインターゲットになります。この時期のヤリイカは警戒心が強くなる傾向があるため、より繊細なアプローチが求められます。
春は水温が上昇し始める時期でもあるため、ヤリイカの活性も高まります。ただし、産卵後のヤリイカは体力を消耗しているため、あまり激しいアクションよりもゆっくりとした誘いが効果的です。
ヤリイカエギングに最適な時間帯とタイミング
ヤリイカエギングで釣果を上げるには、時間帯の選択が非常に重要です。ヤリイカは光に敏感な生き物のため、光量の変化に合わせて活性が変わります。
朝マズメと夕マズメの狙い目時間
最も釣果が期待できるのは朝マズメと夕マズメの時間帯です。朝マズメは日の出前後の1時間程度、夕マズメは日没前後の1時間程度が特に有望な時間となります。
朝マズメの攻略法では、暗い時間帯から明るくなる変化を狙います。この時間帯はヤリイカの警戒心が薄れているため、比較的大胆なアクションでも反応してくれることが多いです。
夕マズメでは明るい時間から暗くなる変化に注目します。日が沈み始めると、ヤリイカは浅場に上がってきてエサを探し始めます。この時間帯は特に表層から中層での反応が良くなる傾向があります。
時間帯別の攻略ポイントは次のようになります
- 朝マズメ:積極的なアクションで広範囲を探る
- 日中:ゆっくりとしたアクションで丁寧に誘う
- 夕マズメ:表層を意識したアクションを心がける
- 夜間:ライトを使った集魚効果を活用する
潮回りとヤリイカの活性パターン
ヤリイカの活性は潮の動きと密接な関係があります。一般的に、潮が動いている時間帯の方がヤリイカの活性は高くなります。
大潮や中潮の日は潮の流れが強くなるため、ヤリイカのエサとなる小魚やエビなどが動き回ります。これに合わせてヤリイカも活発に動き回るため、釣果が期待できます。
逆に小潮や長潮の日は潮の動きが少なくなるため、ヤリイカの活性も下がりがちです。しかし、この時期は警戒心の強いヤリイカでも油断することがあるため、丁寧な釣りを心がければ思わぬ釣果に出会えることもあります。
潮回り別の攻略方法を覚えておくと釣果アップに繋がるでしょう。大潮や中潮では積極的なアクション、小潮や長潮では繊細なアクションが基本となります。
天候や海況による釣果への影響
天候の変化もヤリイカの活性に大きく影響します。特に気圧の変化はヤリイカの行動パターンを左右するため、天気予報のチェックは欠かせません。
低気圧が近づく前の時間帯は、ヤリイカの活性が非常に高くなることが知られています。雨が降り始める前の数時間は絶好のチャンスタイムといえるでしょう。
風の強さも重要な要素です。適度な風は海面を攪拌してプランクトンを活発にするため、ヤリイカのエサとなる小魚の活性も上がります。しかし、風が強すぎるとエギの操作が困難になるため、安全性も考慮した判断が必要です。
海況による影響も見逃せません
- 濁りが入った海:ヤリイカの警戒心が薄れる
- 澄んだ海:より繊細なアプローチが必要
- 波が高い海:安全性を最優先に判断する
- 凪の海:表層での釣果が期待できる
ヤリイカ専用エギの選び方と使い分け
ヤリイカエギングで使用するエギは、アオリイカ用とは少し異なる特徴があります。ヤリイカの生態や行動パターンに合わせたエギ選びが、釣果アップの鍵となります。
サイズ別エギの使い分け方法
ヤリイカエギングでは、主に2.5号から3.5号のエギを使用します。時期やヤリイカのサイズに応じてエギサイズを使い分けることが重要です。
2.5号のエギは秋の小型ヤリイカや、警戒心の強いヤリイカに効果的です。小さめのエギは水中でナチュラルな動きを演出でき、スレたヤリイカにも有効です。
3号のエギは最も汎用性が高く、初心者にもおすすめのサイズです。一年を通して使いやすく、様々な状況に対応できるため、最初に揃えるべきエギサイズといえるでしょう。
3.5号のエギは春の大型ヤリイカや、活性の高い時期に威力を発揮します。大きなエギはアピール力が強く、遠くからでもヤリイカの注意を引くことができます。
エギサイズの基本的な使い分けは以下の通りです
- 2.5号:秋の小型個体、警戒心の強い状況
- 3号:オールシーズン対応、初心者におすすめ
- 3.5号:春の大型個体、活性の高い時期
カラーローテーションの基本パターン
ヤリイカエギングでは、時間帯や水の色に応じたカラー選択が重要になります。基本的なカラーローテーションを覚えておくと、様々な状況に対応できます。
朝マズメの時間帯では、暗い環境でも視認性の良いピンクやオレンジなどの暖色系が効果的です。これらのカラーは薄暗い水中でもヤリイカの目に留まりやすく、バイトを誘発しやすいです。
日中の明るい時間帯では、ナチュラル系のブラウンやオリーブなどのカラーが有効です。自然な色合いはヤリイカの警戒心を和らげ、じっくりとエギを見せることができます。
夕マズメから夜間にかけては、グロー系や白系のカラーが威力を発揮します。暗い水中でもしっかりとアピールでき、夜行性のヤリイカの習性にマッチします。
水の透明度に応じたカラー選択も大切です
- 澄んだ水:ナチュラル系、ブルー系
- やや濁った水:ピンク、オレンジ系
- 濁った水:グロー系、白系
- 夜間:グロー系、蛍光色
おすすめのヤリイカ用エギ5選
市販されているエギの中から、ヤリイカエギングに特に適したモデルを紹介します。これらのエギは多くの釣り人に愛用されており、実績も豊富です。
ヤマシタ エギ王 Kは、ヤリイカエギングの定番エギとして多くの釣り人に支持されています。価格は800円前後で、初心者でも扱いやすい設計になっています。カラーバリエーションも豊富で、様々な状況に対応できます。
ダイワ エメラルダス ステイは、フォール時の安定性に優れたエギです。価格は900円程度で、ヤリイカが好むゆっくりとしたフォールを演出できます。特に警戒心の強いヤリイカに効果的です。
シマノ セフィア クリンチは、独特の動きでヤリイカを誘うエギです。1,000円前後の価格で、他のエギとは違ったアクションが特徴的です。スレたヤリイカに新鮮な刺激を与えることができます。
プロマリン PGエギは、コストパフォーマンスに優れたエギです。500円程度と安価でありながら、基本性能はしっかりしています。根掛かりを恐れずに攻めたい場面で重宝します。
ハリミツ 墨族は、伝統的な和風デザインが特徴的なエギです。700円前後の価格で、ヤリイカの習性を研究して作られた日本製エギです。特に日本近海のヤリイカに効果的とされています。
ヤリイカエギング用ロッドとリールの選び方
ヤリイカエギングを始めるにあたって、適切なタックル選びは非常に重要です。アオリイカ用のタックルとは微妙に異なる点があるため、ヤリイカの特性に合わせた選択が必要になります。
ロッドの長さと硬さの目安
ヤリイカエギング用のロッドは、8フィート前後の長さが使いやすいとされています。この長さがあれば十分な飛距離を確保でき、同時に繊細なアクションも可能になります。
硬さについては、ML(ミディアムライト)からM(ミディアム)クラスが適しています。あまり硬すぎるとヤリイカの微細なアタリを感じ取れませんし、柔らかすぎるとエギの操作性が悪くなってしまいます。
アクションはファーストテーパーからレギュラーテーパーがおすすめです。ティップ部分が柔らかく、バット部分にパワーがあるロッドなら、ヤリイカのアタリを感じ取りやすく、同時にしっかりとしたフッキングも決められます。
ガイドについても重要な要素です。SiCガイドやトルザイトガイドなど、摩擦抵抗の少ないガイドが搭載されたロッドを選ぶと、ラインの滑りが良くなり、より遠くまでエギを飛ばすことができます。
ロッド選びの基本スペックは次の通りです
- 長さ:8フィート前後(2.4m程度)
- 硬さ:ML〜Mクラス
- アクション:ファースト〜レギュラーテーパー
- エギサイズ:2.5〜3.5号対応
- 重量:100〜130g程度
リールのサイズとギア比の選択
ヤリイカエギングには、2500番から3000番クラスのスピニングリールが適しています。このサイズなら必要十分な糸巻き量を確保でき、長時間の釣りでも疲労を軽減できます。
ギア比については、ノーマルギア(5.0:1前後)からハイギア(6.0:1前後)がおすすめです。あまりエクストラハイギアだと繊細な操作が難しくなるため、ヤリイカエギングには適していません。
ドラグ性能も重要な要素です。ヤリイカは突然強い引きを見せることがあるため、スムーズで信頼性の高いドラグシステムを搭載したリールを選びましょう。
巻き心地の滑らかさも見逃せません。長時間エギをしゃくり続けるヤリイカエギングでは、ギアの回転が滑らかなリールの方が疲労を軽減できます。
リール選びで重視すべきポイントを整理すると
- サイズ:2500〜3000番
- ギア比:ノーマル〜ハイギア
- ドラグ力:5kg以上
- 自重:250g以下
- ベアリング数:5個以上
コストパフォーマンス重視のタックル構成
ヤリイカエギングを始めるにあたって、高額なタックルを揃える必要はありません。コストパフォーマンスを重視した構成でも、十分にヤリイカエギングを楽しむことができます。
エントリーモデルのロッドとしては、ダイワ リバティクラブ エギングやシマノ ルアーマチックなどが挙げられます。これらのロッドは1万円程度の価格でありながら、基本性能はしっかりしており、初心者には十分な性能を持っています。
リールについては、ダイワ レガリスやシマノ サハラなどのエントリーモデルがおすすめです。価格は5,000円から8,000円程度で、ヤリイカエギングに必要な基本性能を備えています。
ラインはPEライン0.6号から0.8号を使用し、リーダーにはフロロカーボン2号前後を結束します。PEラインは150m程度巻いておけば十分で、全体のライン代は2,000円程度に抑えられます。
コストパフォーマンス重視の基本構成
| アイテム | おすすめモデル | 価格目安 |
|---|---|---|
| ロッド | ダイワ リバティクラブ エギング | 10,000円 |
| リール | ダイワ レガリス LT2500S | 7,000円 |
| PEライン | よつあみ エックスブレイド 0.6号 | 1,500円 |
| リーダー | バークレー フロロショックリーダー 2号 | 800円 |
| エギ | ヤマシタ エギ王K 3号 × 5個 | 4,000円 |
この構成なら総額2万3千円程度でヤリイカエギングを始めることができます。まずはこの構成でヤリイカエギングの基本を覚え、慣れてきたら徐々にタックルをグレードアップしていくという方法がおすすめです。
ヤリイカエギングの基本アクションとテクニック
ヤリイカエギングで釣果を上げるためには、正しいアクションとテクニックの習得が欠かせません。アオリイカとは異なるヤリイカの習性に合わせたアプローチが重要になります。
誘いのパターンと底取りのコツ
ヤリイカエギングの基本は、まず確実に底を取ることから始まります。エギが着底したら、ロッドティップでエギの重みを感じながら、ゆっくりとボトムから持ち上げるようにしゃくります。
ヤリイカは比較的ゆっくりとした動きを好む傾向があるため、激しいジャークよりも、穏やかで自然な動きを心がけることが大切です。2〜3回軽くしゃくった後は、必ずフォールの時間を作ってヤリイカにエギを見せる時間を与えましょう。
底取りのコツは、エギが着底した瞬間にロッドティップに伝わる「コツン」という感触を覚えることです。この感触を覚えれば、水深の変化や根の位置なども把握できるようになります。
基本的な誘いのパターンをいくつか覚えておくと、様々な状況に対応できます。まずは「2〜3回しゃくって10秒フォール」という基本パターンから始めてみましょう。
誘いのバリエーションを使い分けることで釣果アップが期待できます
- ゆっくりしゃく:警戒心の強いヤリイカに効果的
- 小刻みしゃく:活性の高いヤリイカにアピール
- ワンピッチジャーク:広範囲を手早く探りたい時
- ボトムステイ:エギを底に置いて待つ釣法
- スローリトリーブ:表層付近を狙う時
アタリの取り方とフッキングタイミング
ヤリイカのアタリは、アオリイカほど明確ではないことが多いです。「ラインがふけた」「なんとなく重い」といった微細な変化を見逃さないことが重要になります。
最も分かりやすいアタリは、フォール中にラインが止まったり、横に走ったりするパターンです。この場合は迷わずフッキングを入れましょう。ただし、あまり強くあわせすぎると、ヤリイカの身が切れてしまうことがあるので注意が必要です。
ヤリイカは触腕でエギを掴むため、最初は軽いアタリしかないことがよくあります。この段階で慌ててフッキングせず、しっかりと抱かせる時間を作ることが大切です。
リトリーブ中に感じる「もたれるような重み」もヤリイカのアタリの特徴です。この場合は、一度動きを止めてヤリイカがエギを抱くのを待ってからフッキングします。
アタリの種類別対処法は以下の通りです
- ラインが止まる:即座にフッキング
- 横に走る:追従してからフッキング
- もたれるような重み:一度止めてからフッキング
- 違和感程度:様子を見ながら慎重にフッキング
ランガンスタイルでの効率的な攻め方
ヤリイカエギングでは、一箇所に留まって粘るよりも、積極的に移動しながら探るランガンスタイルが効果的です。ヤリイカは群れで行動することが多いため、当たりポイントを見つけることが釣果アップの鍵となります。
ランガンでは、まず各ポイントで10〜15分程度集中して釣りをします。この時間内にアタリがなければ、次のポイントへ移動するという方法が効率的です。
移動の際は、潮の流れや水深の変化を意識してポイントを選びます。ヤリイカは潮通しの良い場所を好むため、岬の先端や潮が当たる堤防の角などは特に有望なポイントといえるでしょう。
エギローテーションも重要な要素です。同じポイントでも、エギのサイズやカラーを変えることで反応が変わることがよくあります。最初は定番のカラーから始めて、反応がなければ少しずつ変化をつけていきましょう。
ランガンスタイルの基本的な流れ
- ポイント到着後、まず全体の様子を観察
- 基本のエギ(3号、定番カラー)でスタート
- 10〜15分粘って反応なしなら移動
- アタリがあったポイントは再度訪問
- 時間帯に応じてポイントの優先順位を変更
この方法なら効率よくヤリイカの群れを見つけることができ、限られた時間で最大の釣果を上げることが可能になります。
ヤリイカが釣れるポイントの見つけ方
ヤリイカエギングで安定した釣果を上げるためには、ヤリイカが好むポイントの特徴を理解することが重要です。適切なポイント選びができれば、釣果は格段に向上します。
堤防や漁港での狙い目スポット
堤防や漁港は、ヤリイカエギングの代表的な釣り場です。これらの場所でヤリイカが釣れやすいスポットには、いくつかの共通した特徴があります。
まず注目すべきは、潮通しの良い場所です。堤防の先端部分や、潮が当たる角の部分は、常に新鮮な海水が流れているため、ヤリイカのエサとなる小魚やエビが集まりやすくなります。
漁港内では、船の係留場所周辺が狙い目になります。船底に付着した貝類や海藻には小さな生き物が多く住んでおり、これらを狙ってヤリイカも集まってきます。
水深の変化がある場所も見逃せません。急に深くなっている場所や、浅場から深場への境目は、ヤリイカが身を隠したり、エサを待ち伏せしたりする格好のポイントになります。
常夜灯の周辺も有望なポイントです。夜間の釣りでは、常夜灯に集まるプランクトンを狙って小魚が集まり、それを追ってヤリイカもやってきます。
堤防・漁港での狙い目スポット
- 堤防の先端部分:潮通し良好
- 潮が当たる角:エサが集まりやすい
- 船の係留場所周辺:隠れ家が豊富
- 水深の変化点:ヤリイカの回遊ルート
- 常夜灯周辺:夜間の集魚効果
水深と地形から読む好ポイント
ヤリイカが好む水深は、一般的に5mから30m程度とされています。この範囲内で、さらに地形の変化があるポイントが特に有望になります。
岩礁帯は、ヤリイカエギングの一級ポイントです。岩と岩の間には小魚やエビなどが身を隠しており、これらを狙ってヤリイカも集まってきます。ただし、根掛かりのリスクも高いため、エギのロストを覚悟した釣りが必要になります。
砂地のポイントでは、海底に起伏がある場所を狙います。完全にフラットな砂地よりも、少しでも変化がある場所の方がヤリイカの実績は高くなります。
海草が生えているポイントも見逃せません。アマモ場などの海草帯は、小魚の隠れ家になっているため、これらを狙うヤリイカも集まりやすくなります。
潮目も重要なポイントです。異なる潮がぶつかる場所では、プランクトンや小魚が集まりやすく、食物連鎖の頂点にいるヤリイカにとっても魅力的な場所になります。
水深・地形別攻略法
| 水深・地形 | 特徴 | 攻略法 |
|---|---|---|
| 5〜10m浅場 | 産卵場所として利用 | 丁寧な誘いを心がける |
| 10〜20m中層 | 回遊ルートとして利用 | 広範囲を効率よく探る |
| 20〜30m深場 | 大型が潜む可能性 | しっかりと底を取る |
| 岩礁帯 | エサが豊富 | 根掛かり覚悟で攻める |
| 砂地 | 変化のある場所を狙う | 地形の起伏を意識 |
地域別の有名ヤリイカポイント
日本各地には、ヤリイカエギングで有名なポイントが数多く存在します。これらのポイントは長年の実績があり、初心者でも釣果を上げやすい場所として知られています。
関東地方では、神奈川県の江ノ島周辺や三浦半島の城ヶ島が有名です。これらのポイントは都心からのアクセスも良く、週末には多くの釣り人で賑わいます。水深もヤリイカに適しており、シーズン中は安定した釣果が期待できます。
関西地方では、和歌山県の串本周辺や、兵庫県の明石海峡付近が人気のポイントです。特に串本エリアは黒潮の影響で水温が安定しており、長期間にわたってヤリイカを狙うことができます。
九州地方では、長崎県の五島列島や、鹿児島県の薩摩半島周辺が知られています。これらの地域は比較的温暖で、本州よりも長い期間ヤリイカエギングを楽しむことができます。
北海道では、函館周辺や積丹半島がヤリイカの名ポイントとして有名です。北海道のヤリイカは本州よりも大型になることが多く、40cm以上の良型が期待できます。
各地域の特徴を理解して、旅行や遠征の際の参考にしてください
- 関東:江ノ島、城ヶ島 – アクセス良好、初心者向け
- 関西:串本、明石海峡 – 長期シーズン、安定した釣果
- 九州:五島列島、薩摩半島 – 温暖、長期間楽しめる
- 北海道:函館、積丹半島 – 大型期待、夏がメインシーズン
ヤリイカエギングで釣果を上げるための応用テクニック
基本的な釣り方をマスターした後は、さらに釣果を伸ばすための応用テクニックを身につけましょう。これらのテクニックを使いこなせば、より多くのヤリイカと出会うことができます。
群れを見つけたときの連続ヒット術
ヤリイカは群れで行動することが多いため、1匹釣れたポイントでは連続ヒットの可能性が高くなります。この特性を活かした釣り方をマスターすれば、短時間で多くの釣果を上げることができます。
最初の1匹を釣り上げた後は、できるだけ素早く同じポイントに再投することが重要です。群れが散らないうちに次のヤリイカを狙うことで、連続ヒットの確率が高まります。
エギのサイズやカラーは、最初にヒットしたものと同じものを使用するのが基本です。群れの中のヤリイカは似たような好みを持っていることが多いため、同じ条件で攻めることで効率よく釣ることができます。
ただし、2〜3匹釣った後は、群れの警戒心が高まることがあります。この場合は、少しエギを小さくしたり、カラーを変えたりすることで、再び反応を得られることがあります。
群れからの連続ヒットでは、周りの釣り人への配慮も大切です。あまり独占しすぎず、適度に場所を譲り合うことで、皆が楽しく釣りを続けることができます。
連続ヒットのコツ
- 釣れたポイントを正確に記憶する
- 素早く同じ条件で再投する
- 群れが散る前に集中して狙う
- 反応が悪くなったらエギを変更
- 周りの釣り人への配慮を忘れない
スレたヤリイカへのアプローチ方法
人気のポイントでは、ヤリイカがスレて警戒心を強めていることがよくあります。このような状況では、通常のアプローチでは釣果を上げることが困難になります。
スレたヤリイカには、まずエギサイズを小さくすることが効果的です。普段3号を使っているなら2.5号に、2.5号を使っているなら2号にサイズダウンしてみましょう。小さなエギは警戒心を和らげる効果があります。
カラーについても、普段あまり使われないナチュラル系のカラーに変更してみるのが有効です。茶色やオリーブ系など、自然に近い色合いのエギは、スレたヤリイカにも効果的です。
アクションも通常より控えめにします。激しいジャークは避けて、ゆっくりとしたリフト&フォールを心がけましょう。フォール時間も長めに取って、ヤリイカがじっくりとエギを観察できる時間を作ります。
時間帯を変えるのも一つの方法です。人の少ない早朝や夕方の時間帯なら、ヤリイカの警戒心も薄れている可能性があります。
スレたヤリイカ対策
- エギサイズのダウンサイジング(3号→2.5号→2号)
- ナチュラル系カラーの使用
- アクションを控えめに調整
- フォール時間を長めに設定
- 人の少ない時間帯を狙う
他の釣り人との差をつける小技
同じポイントで釣りをしていても、釣果に差が出ることがよくあります。ちょっとした工夫や知識が、釣果の差につながることが多いのです。
ラインの太さを変えることで、エギの動きに変化をつけることができます。PEライン0.6号から0.4号に変更すると、エギがよりナチュラルに動くようになり、警戒心の強いヤリイカにも効果的です。
リーダーの長さも重要な要素です。通常1m程度のリーダーを使いますが、警戒心の強い状況では1.5m〜2mに長くすることで、ヤリイカの警戒心を和らげることができます。
エギの沈下速度を調整するのも効果的です。シンカーを追加したり、逆に軽いエギに変更したりすることで、他の釣り人とは違ったフォールスピードを演出できます。
潮の流れを読んで、エギが自然にドリフトするコースを計算することも大切です。ただ投げるだけでなく、潮に乗せてエギを自然に漂わせることで、よりリアルな演出ができます。
釣果差をつける小技集
| 小技 | 効果 | 注意点 |
|---|---|---|
| ラインの細糸化 | エギの動きがナチュラル | 強度の低下に注意 |
| リーダー延長 | 警戒心の軽減 | 操作性がやや低下 |
| シンカー調整 | フォール速度の変化 | バランスの調整が必要 |
| ドリフト釣法 | 自然な誘いの演出 | 潮の読みが必要 |
| エギの組み合わせ | 他と差別化 | 結束部の強度確認 |
これらの小技は、基本をしっかりと身につけた上で使用するものです。まずは基本的な釣り方をマスターしてから、状況に応じて応用テクニックを取り入れていきましょう。
まとめ
ヤリイカエギングは、適切な時期とポイント選び、そして基本的なテクニックをマスターすることで、誰でも楽しめる釣りです。アオリイカとは異なるヤリイカ特有の習性を理解し、それに合わせたアプローチを心がけることが釣果アップの鍵となります。
シーズンは11月から3月頃がメインとなり、朝マズメと夕マズメの時間帯が最も釣果が期待できます。タックルについては、エントリーモデルでも十分に楽しむことができ、総額2万円程度の予算があれば一式揃えることが可能です。
エギ選びでは2.5号から3.5号のサイズを基本とし、時間帯や水の色に応じたカラーローテーションが重要になります。基本的なアクションをマスターした後は、群れを見つけた時の連続ヒット術や、スレたヤリイカへのアプローチなど、応用テクニックを身につけることで、さらに釣果を伸ばすことができるでしょう。
何より大切なのは、安全に釣りを楽しむことです。海況や天候をしっかりと確認し、無理のない範囲でヤリイカエギングを楽しんでください。この記事で紹介したテクニックを参考に、ぜひヤリイカエギングの魅力を体験してみてください。
