タコ釣りの基礎知識!釣り方から釣れるコツまで徹底解説!

タコ釣りに挑戦してみたいけれど、どこから始めればいいか分からない方も多いのではないでしょうか。実際のところ、タコ釣りは他の釣りと比べて特殊な部分も多く、初心者の方は戸惑うことも少なくありません。

この記事では、タコ釣りの基本的な知識から実際に釣るためのコツまで、分かりやすく解説していきます。タコの生態から必要な道具選び、具体的な釣り方まで、これからタコ釣りを始める方にとって必要な情報をまとめました。タコ釣りの魅力を知って、ぜひ実際にチャレンジしてみてください。

目次

タコ釣りってどんな釣り?魅力と特徴

タコ釣りは、一般的な魚釣りとは大きく異なる特殊な釣りです。最大の特徴は、エサを食べるのではなく、タコが獲物を抱きかかえる習性を利用して釣り上げることでしょう。

タコは好奇心が旺盛で、動くものや光るものに反応します。そのため、タコエギやタコジグなど、専用の疑似餌を使うのが一般的です。魚のようにハリに掛かるのではなく、タコが抱きついたところを引き上げるため、独特のやり取りが楽しめます。

タコ釣りの最大の魅力は、なんといってもその引きの強さです。タコは8本の腕で海底の岩や障害物にしがみつくため、想像以上に重く感じられます。また、食材としても非常に価値が高く、新鮮なタコを持ち帰ることができるのも大きな魅力の一つです。

特に関西地方では昔からタコ釣りが盛んで、多くの釣り人に愛され続けています。季節になると堤防や岸壁に多くの釣り人が並び、タコとの駆け引きを楽しんでいます。

タコが釣れる時期とベストシーズン

春から夏がメインシーズン

タコ釣りのベストシーズンは4月から10月頃までです。特に5月から8月にかけては活性が高く、初心者でも比較的釣りやすい時期になります。

水温が上がり始める春頃から、タコの活動が活発になってきます。産卵期である初夏には浅場に寄ってくるため、岸から狙いやすくなるのもこの時期の特徴です。真夏の暑い時期でも、タコは元気に活動しているため釣果が期待できます。

秋になると徐々に深場に移動し始めますが、9月から10月頃まではまだ十分に狙えます。冬場は深場に移動してしまうため、岸からのタコ釣りは難しくなってしまいます。

時間帯で釣果が変わる

タコは夜行性の生き物ですが、日中でも十分に釣ることができます。特に朝マズメと夕マズメの時間帯は活性が高くなりやすく、釣果が期待できる時間帯です。

日中は明るい時間帯でも釣れますが、タコが岩陰や障害物の隙間に隠れていることが多いため、丁寧に探る必要があります。夜釣りでは、タコが活発にエサを求めて動き回るため、比較的釣りやすくなります。

潮の動きも重要で、潮が動いている時間帯の方が釣果は上がりやすいです。特に上げ潮の時間帯は、タコの活性が高まる傾向があります。

タコが潜んでいる場所とポイント選び

堤防の岸壁際が一番狙い目

タコ釣りで最も人気が高いのは、堤防の岸壁際です。岸壁には貝類やカニなどタコのエサとなる生き物が多く、タコにとって格好の住処になっています。

特に岸壁の継ぎ目や隙間、テトラポッドの周辺はタコが身を隠しやすい場所です。こうした場所では、仕掛けを岸壁に沿って落とし込む釣り方が効果的です。水深が3メートルから10メートル程度の場所が理想的で、あまり浅すぎても深すぎても釣果は期待できません。

港内の静かな場所よりも、潮通しの良い外向きの岸壁の方が釣果は上がりやすいです。また、朝夕の時間帯には、岸壁際に小魚が寄ってくることも多く、それを狙うタコも集まりやすくなります。

底の変化がある場所を狙う

平坦な砂地よりも、底に変化がある場所の方がタコは好みます。岩礁帯や石畳、沈み根の周辺など、複雑な地形の場所がタコの住処になりやすいです。

こうした場所では、タコが身を隠せる隙間が多くあります。また、エサとなる小魚やカニ、エビなども集まりやすく、タコにとって絶好のハンティングスポットになります。

ただし、根掛かりしやすい場所でもあるため、仕掛けのロストには注意が必要です。重りの重さを調整したり、ラインの太さを工夫したりして、根掛かりを最小限に抑える工夫が大切です。

沖の障害物周りも有望スポット

船釣りや投げ釣りでは、沖にある障害物周りも狙い目になります。沈船や人工魚礁、大きな根などの周辺には、多くのタコが潜んでいることがあります。

こうした場所は、魚群探知機やGPSを使って正確にポイントを把握することが重要です。一度タコが釣れた場所は記録しておき、同じ場所で再度挑戦してみると良いでしょう。

沖のポイントでは、潮の流れや風の影響を受けやすいため、仕掛けが流されすぎないよう注意が必要です。適切な重さの重りを使い、底をしっかりとキープすることが釣果につながります。

タコ釣りに必要な道具一式

ロッドとリールの選び方

タコ釣り専用のロッドを使うのがベストですが、最初はシーバスロッドやエギングロッドでも代用できます。長さは2.4メートルから3メートル程度で、ややかためのロッドが扱いやすいです。

タコは底にしがみつく力が強いため、ある程度のパワーがあるロッドが必要になります。また、タコのアタリは繊細なことも多いため、穂先の感度も重要なポイントです。

リールはスピニングリールの2500番から3000番クラスが適しています。ラインの巻き取り力があり、ドラグ性能の良いものを選びましょう。タコとのやり取りでは、一定の力で巻き上げることが重要になります。

メインラインはPE0.8号から1.2号程度を150メートル以上巻いておきます。リーダーはフロロカーボンの3号から5号を1.5メートル程度付けるのが一般的です。

タコエギ、タコジグ、テンヤの使い分け

タコ釣りの仕掛けには、大きく分けて3つのタイプがあります。それぞれに特徴があり、使い分けることで釣果アップにつながります。

タコエギ
最も人気が高いのがタコエギです。エギングで使うエギをタコ用にアレンジしたもので、カラフルな色合いとリアルな形状がタコの興味を引きます。重さは15号から25号程度が一般的で、底をズル引きしたり、上下にアクションを付けたりして使います。

タコジグ
タコジグは鉛製のシンプルな仕掛けで、価格が安く根掛かりを恐れずに使えるのがメリットです。重さは20号から40号程度で、底をしっかりとキープできます。岸壁落とし込みや船釣りでよく使われます。

タコテンヤ
伝統的なタコテンヤは、生エサを使う仕掛けです。カニやエビ、小魚などを付けて使い、天然のエサの匂いでタコを誘います。食いが渋い時や、確実に釣りたい時に効果的です。

釣れる仕掛けのセッティング

基本的な仕掛けは非常にシンプルです。メインラインにリーダーを結び、その先にタコエギやタコジグを付けるだけです。

重要なのは、仕掛けが底をしっかりとキープできることです。潮の流れが速い場所では、重めの仕掛けを選ぶか、重りを追加する必要があります。

  • タコエギ:15号〜25号(初心者は20号がおすすめ)
  • タコジグ:20号〜40号(水深と潮流に合わせて選択)
  • リーダー:フロロカーボン3号〜5号、長さ1.5メートル
  • スナップ:仕掛け交換を簡単にするため必須

タコは警戒心が強いため、リーダーは必ず付けるようにしましょう。また、スナップを使うことで仕掛けの交換が簡単になり、効率的に釣りを進められます。

基本的なタコの釣り方3パターン

岸壁落とし込み釣法

岸壁落とし込みは、最もポピュラーなタコ釣りの方法です。堤防や岸壁の際に仕掛けを落とし込み、底をズル引きしながらタコを探します。

まず仕掛けを岸壁に沿って真下に落とします。底に着いたら、ゆっくりと岸壁に沿ってズル引きしていきます。この時、仕掛けが岸壁から離れすぎないよう注意が必要です。

アタリがあったら、すぐにアワセを入れずに、少し待ってからゆっくりと引き上げます。タコが完全に仕掛けを抱え込むまで待つことが重要です。

一定の場所でアタリがない場合は、少しずつ移動しながら広範囲を探ってみましょう。タコは案外狭い範囲に潜んでいることが多いため、丁寧に探ることが大切です。

キャスト&リトリーブ釣法

ある程度距離のあるポイントを狙う時は、キャスト&リトリーブ釣法が有効です。仕掛けを遠投し、底まで沈めてからゆっくりとリールを巻いて誘います。

キャストする時は、底の地形を把握しておくことが重要です。根掛かりしやすい場所では、軽めの仕掛けを使うか、底から少し浮かせ気味にズル引きします。

リトリーブの速度は非常にゆっくりとします。タコは俊敏な動きのものには興味を示さないため、底をはうようなスピードで巻いてきます。時々止めたり、軽くアクションを入れたりするのも効果的です。

アタリがあった時は、無理に巻き上げずに、タコのペースに合わせてやり取りします。急に引っ張るとタコが離れてしまうことがあるため、じっくりと時間を掛けることが大切です。

ズル引き釣法

ズル引き釣法は、底を這うようにゆっくりと仕掛けを動かす方法です。タコの目の前を通るように、じっくりと誘うのがポイントです。

仕掛けが底に着いたら、ロッドを少しずつ動かしながら仕掛けを引いてきます。この時、仕掛けが底から離れすぎないよう注意します。竿先で底の感触を感じながら、一定のスピードで引いてきます。

障害物に当たったら、少し仕掛けを浮かせて乗り越えさせます。タコは障害物の隙間に潜んでいることが多いため、こうした場所は丁寧に探ってみましょう。

アタリは重くなったり、引っ張られるような感覚として現れます。魚のアタリとは明らかに違う感触なので、慣れてくると分かりやすくなります。

タコが釣れるコツとテクニック

底を取り続けることが最重要

タコ釣りで最も重要なのは、常に底をキープすることです。タコは底生生物のため、仕掛けが底から離れると全く反応しません。

潮の流れや風の影響で仕掛けが浮いてしまうことがよくあります。こまめに底を取り直し、常に仕掛けが底にあることを確認しましょう。底の感触が分からなくなったら、一度仕掛けを巻き上げて仕掛け直すことも大切です。

重りの重さも重要なポイントです。軽すぎると底をキープできませんし、重すぎると根掛かりしやすくなります。その日の潮流や風の状況に合わせて、適切な重さの仕掛けを選びましょう。

竿先で常に底の感触を感じながら釣りを進めます。砂地なのか岩場なのか、底の材質を把握することで、タコがいそうな場所を予測できるようになります。

アクションは超スローが基本

タコを誘うアクションは、とにかくゆっくりとしたものが効果的です。急激な動きはタコを警戒させてしまい、逆効果になることがあります。

基本は底をズル引きすることですが、時々止めたり、わずかに持ち上げたりするアクションも効果的です。タコの好奇心を刺激するような、微細な動きを心がけましょう。

仕掛けを完全に止めた状態でも、タコがアプローチしてくることがあります。アタリがない時でも、焦らずに同じ場所で粘ってみることも大切です。

エギングのような激しいアクションは必要ありません。むしろ、生き物が海底を這っているような自然な動きを演出することが重要です。

アタリの見極めと正しいアワセ

タコのアタリは魚とは全く違います。重くなったり、引きずられるような感覚として現れることが多いです。明確にグッと引き込むこともあれば、なんとなく重い感じがする程度のこともあります。

アタリがあっても、すぐにアワセを入れるのは禁物です。タコが完全に仕掛けを抱え込むまで、少し待つことが重要です。早すぎるアワセは、タコを驚かせて逃がしてしまう原因になります。

アワセを入れる時は、大きく合わせるのではなく、ゆっくりと一定の力で引き上げます。タコは岩などにしがみつこうとするため、急激な力を加えると腕が切れてしまうことがあります。

取り込みの際も焦りは禁物です。タコが水面近くまで上がってきても、最後まで油断せずに慎重に取り込みましょう。

タコ釣りでよくある失敗と対策

仕掛けが浮いてしまう問題

初心者が最も陥りやすい失敗は、仕掛けが底から浮いてしまうことです。タコは底にいる生き物なので、仕掛けが浮いていると全く釣れません。

潮の流れが速い時や風が強い時は、軽い仕掛けだと流されてしまいます。そんな時は、より重い仕掛けに交換するか、重りを追加して対応しましょう。

また、ラインが細すぎると風の影響を受けやすくなります。風が強い日は、やや太めのラインを使うことで仕掛けの安定性が向上します。

常に竿先で底の感触を感じながら釣りを進めることが大切です。底の感触が分からなくなったら、すぐに底を取り直すクセを付けましょう。

アワセのタイミングが早すぎる

タコ釣りでは、魚釣りのようにすぐにアワセを入れてはいけません。タコが仕掛けを抱きかかえるまで時間が必要だからです。

アタリがあっても、まずは落ち着いて様子を見ましょう。タコが完全に仕掛けを掴むまで、3秒から5秒程度待つのが基本です。

焦ってアワセを入れると、タコが驚いて逃げてしまいます。また、まだしっかりと掴んでいない状態でアワセを入れると、空振りに終わることが多いです。

「重くなった」「引っ張られる感じがする」と感じたら、ゆっくりと一定の力で引き上げ始めます。急激な力は加えずに、タコのペースに合わせることが重要です。

根掛かりを避ける方法

タコ釣りは根掛かりが多い釣りです。特に岩礁帯や障害物の多い場所では、仕掛けをロストしやすくなります。

根掛かりを減らすためには、まず仕掛けの重さを適切に選ぶことが大切です。必要以上に重い仕掛けは、隙間に挟まりやすくなります。

底の地形を把握することも重要です。魚群探知機がない場合でも、仕掛けを引いてくる時の感触で、ある程度底の様子が分かります。

根掛かりした時は、無理に引っ張らずに角度を変えて外すように努力しましょう。船の場合は位置を変えることで、根掛かりが外れることがあります。

どうしても外れない場合は、ラインを切って新しい仕掛けに交換します。根掛かりを恐れすぎると、タコがいそうな場所を攻められなくなってしまいます。

タコを取り込んだ後の処理方法

安全なタコの掴み方

タコが釣れたら、まず安全に掴むことが重要です。タコには鋭い歯があり、噛まれると危険なため、正しい掴み方を覚えておきましょう。

タコの頭部分(胴体)をしっかりと掴むのが基本です。腕の部分を持つとすべりやすく、また腕だけが切れて逃げられてしまうことがあります。

軍手やタオルを使って掴むと、すべりにくくなります。素手で掴む場合は、タコの吸盤に注意が必要です。吸盤の吸着力は想像以上に強く、皮膚を傷つけることがあります。

タコが暴れている時は、無理に押さえ込まずに少し時間を置いてから処理しましょう。水から上がったタコは、時間が経つと動きが鈍くなります。

締め方と持ち帰り

タコを美味しく食べるためには、適切な締め方が重要です。タコの急所は目と目の間にあり、ここを的確に刺すことで即座に締められます。

ナイフやアイスピックなどの尖ったもので、目と目の間を刺します。正確に急所を刺すと、タコの色が白っぽく変わり、動きが止まります。

締めた後は、海水で軽く洗って汚れを落とします。この時、強くこすりすぎると身が傷むため、優しく洗うことが大切です。

持ち帰る時は、クーラーボックスに氷を入れて冷やしながら持ち帰ります。タコは傷みやすい食材なので、できるだけ早く冷やすことが重要です。

保存のコツ

釣ったタコを美味しく食べるためには、適切な保存方法が必要です。冷蔵保存と冷凍保存、それぞれにコツがあります。

冷蔵保存する場合は、締めた後すぐに内臓を取り除きます。塩でもんで表面のぬめりを取り、きれいに洗ってから冷蔵庫で保存します。この方法で2日程度は新鮮な状態を保てます。

冷凍保存する場合は、下処理を済ませてから小分けして冷凍します。使いやすい大きさにカットしてから冷凍すると、調理の時に便利です。

茹でてから冷凍するのもおすすめです。塩茹でしたタコは冷凍しても食感が変わりにくく、解凍後そのまま食べることができます。

まとめ

タコ釣りは一見難しそうに見えますが、基本を押さえれば初心者でも十分に楽しめる釣りです。最も重要なのは、常に底をキープすることと、ゆっくりとしたアクションでタコを誘うことです。

道具選びでは、専用のロッドやタコエギがあると便利ですが、まずは手持ちの道具でも始められます。タコが釣れる時期や場所を把握し、根気よく粘ることが釣果につながります。

アタリがあっても焦らず、タコが完全に仕掛けを抱え込むまで待つことが成功の秘訣です。また、根掛かりを恐れすぎずに、タコがいそうなポイントを積極的に攻めることも大切です。

釣れたタコは適切に処理すれば、非常に美味しい食材になります。新鮮なタコの味は格別で、釣りの楽しみがさらに広がることでしょう。ぜひこの記事を参考に、タコ釣りにチャレンジしてみてください。

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