タチウオ釣りで絶対に欠かせないアイテムといえば、ケミホタル。夜の海でタチウオを狙うなら、このケミホタルなしには始まりません。最初は「本当に光るだけで魚が釣れるの?」と半信半疑だった方も多いでしょう。
でも実際のところ、ケミホタルの有無で釣果は大きく変わります。タチウオは夜行性で、光に強く反応する魚。暗い海の中で、ケミホタルの光がタチウオを誘い出してくれるんです。
今回は、タチウオ釣りで使うケミホタルについて、釣り方別の選び方からおすすめ商品まで詳しく解説していきます。初心者の方でも迷わずに選べるよう、分かりやすくお伝えしますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
タチウオ釣りでケミホタルが必要な理由
タチウオは夜の魚として有名です。昼間は深い場所にいることが多く、夜になると浅場に上がってきて活発にエサを追いかけます。
この夜のタチウオを狙う時に欠かせないのがケミホタルです。理由は簡単で、タチウオが光るものに強い興味を示すからなんです。海の中では月明かりや街の明かりが届きにくく、真っ暗な状態になります。そんな中でケミホタルが光っていると、タチウオは「何か光るエサがいる!」と思って近づいてくるんです。
実際にケミホタルを使った釣りと使わない釣りでは、釣果に明らかな差が出ます。ケミホタルを付けていると、タチウオがエサを見つけやすくなって、アタリの回数も格段に増えるでしょう。
特にウキ釣りやテンヤ釣りでは、ケミホタルの効果は絶大です。暗い海の中で目印となるだけでなく、タチウオを寄せる効果も期待できます。逆にケミホタルなしでタチウオ釣りをするのは、かなり厳しい戦いになってしまいます。
ケミホタルとは何か
ケミホタルは化学発光体の一種で、中に入っている化学物質が反応することで光を発するアイテムです。電池も電源も必要なく、一度折り曲げて振るだけで光り始めます。
一般的にケミホタルは6時間から12時間ほど光り続けます。最初の2~3時間は特に明るく、その後徐々に光が弱くなっていく仕組みです。釣りの途中で光が弱くなってきたら、新しいケミホタルに交換するのがベストでしょう。
ケミホタルの光り方には特徴があります。LEDライトのようにピカピカと点滅するわけではなく、柔らかく一定の光を放ち続けます。この優しい光がタチウオにとって自然に見えるようで、警戒心を与えにくいんです。
色も豊富で、青・緑・赤・黄色・ピンクなど様々な種類があります。それぞれ異なる波長の光を出すので、海の状況やタチウオの活性に合わせて使い分けることができます。
使い方も簡単で、袋から取り出したケミホタルを軽く折り曲げて振るだけ。すると中の化学物質が混ざり合って、すぐに光り始めます。あとは釣り具に取り付けるだけで準備完了です。
釣り方別のケミホタルの選び方
タチウオ釣りには主に3つの釣り方があり、それぞれに適したケミホタルがあります。釣り方によって求められる機能が違うので、しっかり使い分けることが大切です。
ウキ釣り用ケミホタル
ウキ釣りでは、ウキ自体が見えやすくなることが最優先です。暗い夜の海で、ウキがどこにあるかが分からないと釣りになりません。
ウキ釣り用のケミホタルは25mmの小型サイズがおすすめです。ウキの浮力を邪魔せず、しっかりと光ってくれます。色は青や緑が人気で、海面でもよく目立ちます。
取り付けはウキのトップ部分に差し込むタイプが主流です。専用のケミホタル用ウキを使えば、簡単に装着できて便利でしょう。光が強すぎるとタチウオに警戒される場合があるので、適度な明るさのものを選ぶのがポイントです。
テンヤ釣り用ケミホタル
テンヤ釣りでは、エサのアピール力を高めることが重要です。テンヤに付けたエサをタチウオに見つけてもらいやすくするのが目的になります。
37mmや50mmの中型サイズがよく使われます。テンヤのフックの近くに取り付けることで、エサが光って見えるような効果を狙います。赤や緑の色が特に効果的で、タチウオの食欲をそそるようです。
テンヤ用のケミホタルは、仕掛けと一緒に沈んでいくので、ある程度の明るさが必要です。深場で使う場合は、光量の多い大型サイズを選ぶのも良いでしょう。
ワインド釣り用ケミホタル
ワインド釣りは、ワームをダート(左右にジグザグ動かす)させてタチウオを誘う釣り方です。この動きに光の効果をプラスするのがケミホタルの役割になります。
25mmの小型サイズを、ワームやジグヘッドに取り付けます。ワームの動きを邪魔しないよう、軽量で小さなものを選ぶのがコツです。青や緑の色が定番で、ワームのダートアクションと光の効果で強烈なアピールができます。
ワインド釣りでは頻繁にキャストを繰り返すので、ケミホタルが外れにくい取り付け方法を選ぶことも大切です。専用のケミホタルホルダーを使うと、しっかり固定できて安心でしょう。
サイズ別ケミホタルの特徴と使い分け
ケミホタルは様々なサイズが販売されており、それぞれに特徴があります。釣り方や状況に合わせて適切なサイズを選ぶことで、より効果的にタチウオを誘えます。
25mmケミホタル
最もコンパクトなサイズで、軽量性を重視する釣りに最適です。ウキの浮力への影響が少なく、ワームの動きも邪魔しません。
光量はやや控えめですが、近距離での視認性は十分です。繊細な釣りや、タチウオの活性が高い時に威力を発揮します。価格も手頃で、初心者の方にもおすすめできるサイズでしょう。
ただし光り続ける時間は6時間程度と短めです。長時間の釣りでは、予備を多めに持参するのが良いでしょう。小さくて軽いので、持ち運びも楽になります。
37mmケミホタル
バランスの取れた標準的なサイズです。光量と持続時間、重量のバランスが良く、様々な釣り方に対応できます。
テンヤ釣りでよく使われるサイズで、適度な重さがあるため仕掛けが安定します。光量も十分で、深場でもしっかりとアピールしてくれるでしょう。8時間程度光り続けるので、一晩の釣りにも対応できます。
初めてケミホタルを使う方にも扱いやすく、迷った時はこのサイズを選んでおけば間違いありません。多くの釣具店で手に入りやすいのも嬉しいポイントです。
50mmケミホタル
大型サイズで、強い光量が特徴です。遠くからでもよく見え、タチウオへのアピール力も抜群になります。
深場での釣りや、タチウオの活性が低い時に威力を発揮します。光り続ける時間も10時間と長く、長時間の釣行でも安心です。重量があるので、軽い仕掛けには向きませんが、テンヤ釣りには最適でしょう。
風の強い日や波の高い日でも、しっかりと光が確認できます。ただし価格は高めなので、ここぞという時に使いたいサイズです。
75mmケミホタル
最大サイズで、圧倒的な光量を誇ります。船釣りや深場での大型タチウオ狙いに使われることが多いサイズです。
12時間以上光り続けるので、夜通し釣りをする時にも対応できます。重量はかなりありますが、その分存在感は抜群です。タチウオの群れを寄せる効果も期待できるでしょう。
ただし一般的な堤防釣りには大きすぎる場合があります。船釣りや遠征釣行など、特別な場面で使うサイズと考えておくのが良いでしょう。
色選びが釣果を決めるポイント
ケミホタルの色選びは、タチウオ釣りの成否を分ける重要な要素です。海の状況や時間帯によって、タチウオが反応する色が変わることがあります。
色による波長の違いが、タチウオの視覚に異なる影響を与えます。また、海水の透明度や深さによって、届きやすい光の色も変わってくるんです。
青(ブルー)ケミホタル
最もポピュラーな色で、多くのアングラーに愛用されています。海水中でも透過性が良く、深い場所までしっかり光が届きます。
澄んだ海での効果が高く、タチウオの警戒心を与えにくい自然な色合いです。月明かりの明るい夜には特に効果的で、安定した釣果が期待できるでしょう。
初心者の方が最初に選ぶ色としてもおすすめです。どんな状況でもそれなりの効果を発揮してくれるので、迷った時は青を選んでおけば間違いありません。
緑(グリーン)ケミホタル
青に次いで人気の高い色です。海中での視認性が良く、タチウオの食欲を刺激する効果があると言われています。
濁りのある海や、街明かりの影響がある場所では緑が威力を発揮します。青よりもやや強めの光を放つので、アピール力を重視したい時に選ぶと良いでしょう。
ベテランアングラーの中には「緑が一番釣れる」という方も多く、実績も十分です。タチウオが青に反応しない時の切り札として用意しておくのもおすすめです。
赤(レッド)ケミホタル
深い水深でも光が届きやすい色です。赤い光は海水に吸収されにくく、深場でのタチウオ釣りには欠かせません。
特に早朝や夕方の薄明るい時間帯に効果的です。他の色では反応が悪い時に、赤に変えた途端に釣れ始めることもあります。テンヤ釣りでエサと一緒に使うと、とても効果的でしょう。
ただし明るすぎる夜には逆効果になる場合もあります。使う場面を選ぶ色ですが、うまく使えば大きな武器になります。
黄色・ピンクケミホタル
特殊な状況で威力を発揮する色です。黄色は濁った海や雨の日に、ピンクは満月の夜などに効果があると言われています。
他の色で全く反応がない時の最後の手段として使われることが多く、「困った時の黄色」「奥の手のピンク」なんて呼ばれることもあります。
普段はあまり使いませんが、タックルボックスに1つずつ忍ばせておくと、いざという時に役立つでしょう。色によるローテーションも、タチウオ釣りの楽しみの一つです。
タチウオ釣りでおすすめのケミホタル
実際にタチウオ釣りで使われている人気のケミホタルを紹介します。どれも実績があって信頼できる商品ばかりです。
ルミカ ケミホタル50
タチウオ釣りの定番中の定番がルミカのケミホタル50です。50mmの大きさで光量も十分、8時間以上明るく光り続けます。
価格は1本あたり約150円で、コストパフォーマンスに優れています。青・緑・赤の基本3色が揃っており、どんな状況にも対応できるでしょう。折りやすく、確実に発光してくれるので信頼性も抜群です。
多くの釣具店で取り扱っているので、手に入りやすいのも大きなメリットです。初心者からベテランまで、幅広いアングラーに愛用されています。
ルミカ パワー太刀魚
タチウオ専用として開発されたケミホタルです。通常のケミホタルよりも明るく、12時間という長時間発光が特徴になります。
37mmサイズで扱いやすく、テンヤ釣りに最適です。価格は1本200円程度と少し高めですが、その分性能は折り紙付きでしょう。特に活性の低いタチウオや、深場での釣りには絶大な効果を発揮します。
専用の取り付け器具も付属しており、簡単にテンヤに装着できます。本格的にタチウオ釣りを楽しみたい方におすすめの商品です。
ルアーライト25
ワインド釣りに最適な25mmの小型ケミホタルです。軽量でワームの動きを邪魔せず、しっかりとアピールしてくれます。
価格は1本100円程度とリーズナブルで、初心者でも気軽に使えます。6時間程度の発光時間なので、短時間の釣行にぴったりでしょう。青と緑の2色展開で、基本的なカラーローテーションにも対応できます。
ワーム釣りを始めたばかりの方や、コストを抑えたい方におすすめです。小さいながらもしっかりと光ってくれるので、効果も十分期待できます。
ケミホタルの取り付け方法とコツ
せっかく良いケミホタルを選んでも、取り付け方が悪いと効果が半減してしまいます。釣り方別に正しい取り付け方法を覚えておきましょう。
ウキへの取り付け方
ウキ釣りでは、ウキのトップ部分にケミホタルを差し込みます。専用のケミホタル対応ウキを使えば、簡単に装着できて便利です。
まずケミホタルを折って発光させてから、ウキの穴に差し込みます。この時、奥まで押し込みすぎないよう注意しましょう。光が見えなくなってしまいます。
ケミホタルが抜けないよう、軽く固定するのも大切です。専用のキャップを使うか、少し太めのケミホタルを選んで摩擦で固定します。風の強い日は特に抜けやすいので、しっかりチェックしてから釣りを始めましょう。
テンヤへの取り付け方
テンヤにケミホタルを取り付ける方法は2つあります。1つはテンヤの頭部分に巻き付ける方法、もう1つは専用のホルダーを使う方法です。
巻き付ける場合は、細いワイヤーや釣り糸でケミホタルをテンヤに固定します。エサの近くに来るよう位置を調整するのがポイントです。あまりきつく巻きすぎると、ケミホタルが割れてしまうので注意しましょう。
専用ホルダーを使う方法は、確実で簡単です。ホルダーにケミホタルを差し込んで、テンヤに装着するだけ。交換も楽で、長時間の釣りには特におすすめです。
ワームへの取り付け方
ワーム釣りでは、ジグヘッドやワーム自体にケミホタルを取り付けます。ワームの動きを邪魔しないよう、軽量な25mmサイズを使うのが基本です。
一番簡単なのは、専用のケミホタルホルダーを使う方法です。ジグヘッドのフック部分に装着するタイプが多く、確実に固定できます。ワームの交換時も、ホルダーごと移し替えられて便利でしょう。
ワーム自体に刺す方法もありますが、ワームが破れやすくなります。頻繁にキャストする釣りなので、なるべく確実な方法を選ぶのがおすすめです。
まとめ
タチウオ釣りでケミホタルは絶対に欠かせないアイテムです。夜行性のタチウオにとって、ケミホタルの光は強力な誘因効果を持っています。
釣り方によって適切なサイズや色を選ぶことで、より効果的にタチウオを誘えます。ウキ釣りなら25mm、テンヤ釣りなら37mmか50mmがおすすめです。色は青や緑を基本に、状況に応じて赤や黄色を使い分けてみてください。
おすすめ商品としては、ルミカのケミホタル50が定番で間違いありません。専用のパワー太刀魚やルアーライト25も、それぞれの釣り方に特化していて優秀です。
正しい取り付け方法を覚えて、ケミホタルの効果を最大限に活用しましょう。今度のタチウオ釣りでは、ぜひケミホタルを使って夜の海を攻略してみてください。きっと今までとは違った釣果が期待できるはずです。
