メタルジグの自作方法とは?安く簡単に作れる方法をご紹介!

釣りで使うメタルジグって、結構お金がかかりますよね。特にオフショアで使う重めのジグは1個2,000円を超えることもあり、根掛かりして失くしてしまった時のショックは相当なものです。でも実は、メタルジグは自分で作ることができます。しかも材料費だけなら200円程度から始められるんです。

今回は、メタルジグの自作方法を初心者の方でも分かりやすく解説します。簡単な改造から本格的な型取り・鋳造まで、レベルに合わせて選べる方法をお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください。

目次

基本の自作メタルジグの材料と費用

メタルジグを自作する際に必要な材料は、実はそれほど多くありません。主材料となる鉛をはじめ、身近なホームセンターで揃えられるものがほとんどです。

必要な材料と道具一覧

基本的なメタルジグ作りで用意するものは以下の通りです。

  • 鉛(インゴットまたは釣り用オモリ)
  • ステンレス線(2mm程度)
  • ホログラムシート
  • トップコート用ウレタンクリア
  • 目玉シール
  • サンドペーパー(#400、#800)
  • ニッパー
  • ヤスリ
  • ハンマー
  • ペンチ

道具類も特別なものは必要ありません。家にあるもので代用できるものも多いので、まずは手持ちの道具で始めてみるのがおすすめです。

材料費の詳細と市販品との比較

鉛は1kgあたり約1,000円で購入できます。200gのメタルジグを作る場合、鉛だけなら200円という計算になります。その他の材料を合わせても、1個あたりの材料費は300円程度に収まるでしょう。

市販のメタルジグと比較すると、コストパフォーマンスの良さがよく分かります。

重さ市販品価格自作材料費差額
100g1,200円250円950円
200g1,800円300円1,500円
300g2,500円400円2,100円

重いジグほど価格差が大きくなるため、オフショアで使う大型ジグを作る場合は特にメリットを感じられます。

型取りからの本格的な自作方法

本格的にメタルジグを作りたい場合は、シリコン型を使った鋳造が一番確実です。少し手間はかかりますが、一度型を作ってしまえば何個でも同じ形のジグが作れます。

マスター(原型)の作成手順

まずはマスター(原型)となる型を作ります。バルサ材を使って理想的なジグの形に削り出していきます。市販のジグを参考にしながら、自分好みの形状に仕上げましょう。

カッターやヤスリを使って丁寧に形を整えます。この段階で完成度が決まるので、時間をかけて納得いくまで調整することが大切です。表面をできるだけ滑らかに仕上げることで、型取り後のジグの仕上がりも良くなります。

アイ(ラインを結ぶ部分)の位置も重要です。重心のバランスを考えながら、適切な位置に穴を開けておきます。後からステンレス線を通すので、少し大きめに開けておくと作業しやすくなります。

シリコン型の作り方とコツ

マスターができたら、シリコン型を作成します。旭化成ワッカーシリコンM4470を使う場合、主剤25に対して硬化剤1の比率で混合します。この比率を間違えると硬化不良を起こすので、正確に計量することが重要です。

混合したシリコンに泡が入らないよう、ゆっくりと型枠に流し込みます。マスターを型枠にセットし、シリコンが完全に覆うまで注入します。24時間程度で硬化するので、焦らずじっくり待ちましょう。

硬化後は慎重にマスターを取り出します。型の内側に傷を付けないよう注意深く作業してください。この型さえあれば、同じ形状のジグを量産できるようになります。

簡単な改造方法で手軽に始める

「いきなり型作りは難しそう」という方には、既存のオモリを改造する方法がおすすめです。材料費も安く、失敗してもダメージが少ないので、初心者の方にぴったりです。

中通しオモリを使った基本テクニック

中通しタイプのナス型オモリを使った方法が最も簡単です。まずオモリの形を平たく成型します。ハンマーで叩いて、メタルジグらしいフラットな形に整えましょう。

力を入れすぎると割れてしまうことがあるので、少しずつ叩くのがコツです。木の台の上にタオルを敷いて、その上で作業すると音も抑えられて、近所迷惑にもなりません。

形が整ったら、ステンレス線でアイを作成します。2mm程度の太さがあれば強度的にも問題ありません。ペンチで綺麗に丸めて、しっかりと固定します。

ナス型オモリの成型方法

ナス型オモリは元々メタルジグに近い形をしているため、比較的簡単に改造できます。まず表面の塗装を剥がします。サンドペーパーで軽く擦るだけで十分です。

成型はハンマーで少しずつ平たくしていきます。一度に大きく変形させようとすると亀裂が入る原因になるので、根気よく少しずつ進めましょう。理想的な厚みになったら、エッジを丸めて怪我をしないように仕上げます。

最後にホールの位置を確認し、必要に応じて調整します。重心バランスが崩れないよう、慎重に作業することが大切です。

ダイソー製品を活用した低コスト改造

「もっと手軽に始めたい」という方には、ダイソーの製品を活用した改造がおすすめです。材料費を大幅に抑えられる上、失敗を恐れずに挑戦できます。

ダイソージグのベース改造

ダイソーで販売されている釣り用ジグは、改造のベースとして非常に優秀です。まず既存の塗装を除光液で剥がします。除光液をコットンに染み込ませて、優しく拭き取ってください。

塗装が完全に取れたら、サンドペーパーで表面を軽く研磨します。新しい装飾がしっかりと密着するよう、表面に細かい傷を付けるイメージで作業しましょう。

形状に不満がある場合は、この段階で軽く成型することも可能です。ただし、ダイソー製品は材質が異なる場合があるので、様子を見ながら慎重に進めてください。

ホログラムシート活用術

ホログラムシートはメタルジグの魅力を大きく左右する重要な要素です。魚にアピールする効果も高く、見た目も格段に良くなります。

貼り付ける前に、ジグの表面をアルコールで綺麗に拭き取ります。油分や汚れが残っていると剥がれやすくなるので、この工程は丁寧に行いましょう。

ホログラムシートは空気が入らないよう、端から少しずつ貼っていきます。定規やカードを使って空気を押し出しながら作業すると、綺麗に仕上がります。余分な部分はカッターで慎重にカットしてください。

鋳造作業のポイントと注意点

シリコン型ができたら、いよいよ鋳造作業です。溶けた鉛を扱うため、安全面に十分注意しながら進めていきましょう。

鉛の溶解と温度管理

鉛を溶かす際は、LEEプロダクションポット4のような専用機器があると便利です。温度調整ができるため、鉛の流動性をコントロールしやすくなります。

鉛の融点は約327度なので、400度程度に設定します。温度が低すぎると流動性が悪く、型の隅まで鉛が回らない原因になります。逆に高すぎると型を傷める可能性があるので、適切な温度管理が重要です。

作業中は必ず換気を行い、手袋やエプロンを着用してください。鉛の蒸気は有害なので、屋外での作業をおすすめします。

型への流し込みテクニック

溶けた鉛を型に流し込む際は、一気に注ぐのではなく、ゆっくりと流し入れます。空気が巻き込まれると気泡ができてしまうので、型を少し傾けながら注ぐのがコツです。

注ぎ口まで鉛を満たしたら、そのまま固まるまで待ちます。急冷したい場合は、濡れタオルを型の底に当てると冷却を早められます。ただし急激な温度変化は型を傷める可能性があるので、様子を見ながら調整してください。

完全に固まったら、慎重に型から取り出します。まだ熱いので、軍手などで手を保護しながら作業しましょう。

仕上げとカラーリング

鋳造が完了したら、仕上げ作業に入ります。この工程で見た目が大きく変わるので、丁寧に進めることが大切です。

研磨とバリ取り作業

まず鋳造時にできたバリをニッパーでカットします。バリが飛び散る可能性があるので、安全メガネの着用をおすすめします。

粗いバリを取り除いたら、ヤスリで形を整えます。#400番のサンドペーパーで全体を研磨し、表面を滑らかにしてください。細かい傷は#800番で仕上げ研磨を行います。

アイの穴が塞がっている場合は、ドリルで開け直します。径は使用するフックに合わせて調整してください。穴の周辺にバリができやすいので、最後にもう一度確認しましょう。

装飾とコーティング方法

研磨が完了したら、いよいよ装飾です。まずベースとなる下地処理を行います。プライマーを薄く塗布することで、後の装飾材がしっかりと密着します。

ホログラムシートを貼る場合は、この段階で作業します。シワや気泡ができないよう、丁寧に貼り付けてください。複雑な形状の部分は、ドライヤーで軽く温めると貼りやすくなります。

最後にトップコートを施します。ウレタンクリアを薄く2〜3回重ね塗りすることで、美しい光沢と耐久性を得られます。各コート間は十分に乾燥させることが重要です。

目玉シールを貼る場合は、トップコートが完全に乾いてから行います。位置決めは慎重に行い、一度貼ったら動かさないようにしましょう。

まとめ

メタルジグの自作は、材料費200円程度から始められる手軽な趣味です。ダイソー製品を使った簡単な改造から、本格的な型取り・鋳造まで、技術レベルに応じて様々な方法が選べます。

特に150g以上の重いジグを使う場合、自作のメリットは非常に大きくなります。市販品との価格差は1個あたり1,500円以上になることも珍しくありません。型さえ作ってしまえば1個10円程度で量産できるため、根掛かりを恐れずに積極的に攻められるようになります。

初心者の方は、まずダイソーオモリの改造から始めてみることをおすすめします。失敗してもダメージが少なく、コツを掴みやすいからです。慣れてきたら本格的な鋳造に挑戦し、自分だけのオリジナルジグを作ってみてください。きっと釣りがもっと楽しくなるはずです。

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