広島県は瀬戸内海に面していることもあり、釣り愛好家にとって魅力的なスポットがたくさんあります。市内から気軽に行ける釣り場から、本格的な釣りを楽しめる離島まで、バリエーション豊かな釣りポイントが点在しています。
この記事では、広島で実際に釣果が期待できる11の釣りポイントを詳しくご紹介します。初心者の方でも安心して楽しめる場所から、経験者向けの本格的なスポットまで、それぞれの特徴や釣れる魚、アクセス方法などを分かりやすく解説していきます。
広島で今釣れている魚は?季節ごとの人気ターゲット
広島の海域では、季節によってさまざまな魚が釣れるのが大きな魅力です。瀬戸内海の温暖な気候と豊富な栄養分のおかげで、一年を通して釣りを楽しむことができます。
まず現在の釣果情報についてですが、広島では通年を通してアジ、サバ、イワシなどの小型回遊魚がよく釣れています。特にサビキ釣りでは、これらの魚が数釣りのターゲットとして人気です。また、投げ釣りではキス、カレイ、ハゼが定番の魚種となっており、初心者の方でも比較的簡単に釣ることができます。
現在よく釣れている魚種と釣果情報
2025年8月現在、広島の釣り場では夏の定番魚が好調な釣果を見せています。サビキ釣りではアジやサバの群れが回ってきており、特に朝夕のマズメ時には良型のアジが期待できます。
投げ釣りでは、キスの数釣りが楽しめる時期です。砂地の多い広島湾内では、15センチ前後のキスが数多く釣れており、天ぷらなどの料理でも美味しくいただけます。また、夜釣りではタチウオも狙える季節で、ワインドやテンヤ釣りで良型が上がっています。
最近の傾向として、地球温暖化の影響もあってか、以前は秋に釣れていた魚が夏場でも釣れるようになってきました。チヌ(クロダイ)やスズキ(シーバス)なども、夏場の夜釣りで実績を上げている魚種です。
春夏秋冬で狙える魚の違い
春の釣りシーズンでは、産卵を控えた魚たちが活発に餌を食べるため、良型の魚が期待できます。チヌやメバル、カサゴなどの根魚類が狙い目で、特にメバルは春告魚とも呼ばれるほど春の代表的なターゲットです。
- 春(3月〜5月):メバル、チヌ、カサゴ、アオリイカ
- 夏(6月〜8月):アジ、サバ、キス、タチウオ、スズキ
- 秋(9月〜11月):ハゼ、カレイ、アオリイカ、青物
- 冬(12月〜2月):カレイ、カサゴ、メバル、チヌ
夏場は回遊魚が多くなり、特にアジやサバの群れが接岸してきます。また、夜釣りでタチウオやスズキを狙うのも夏の醍醐味です。秋になると、ハゼの数釣りが楽しめるほか、アオリイカの新子(小型のアオリイカ)も狙えるようになります。
広島の海域特徴と魚の生息環境
広島の海域は瀬戸内海の特徴をよく表しており、比較的穏やかで魚種が豊富なのが特徴です。太田川をはじめとする複数の河川が流れ込んでいるため、栄養分が豊富で魚の餌となるプランクトンが多く発生します。
水深は全体的に浅く、干潮時には干潟が現れる場所も多くあります。このような環境は、ハゼやキス、カレイなどの底物には絶好の住み家となっています。また、港湾部には多くのテトラポッドや岸壁があり、こうした人工構造物にはカサゴやメバルなどの根魚が住み着いています。
潮の流れは比較的穏やかですが、音戸の瀬戸などの狭い水道部では潮流が速くなり、そこには大型の魚も回遊してきます。このように、場所によって全く異なる釣り環境が楽しめるのが広島の海域の魅力といえるでしょう。
1. 吉島釣り公園(広島市中区)- 市内から一番近い釣りスポット
広島市の中心部から最もアクセスしやすい釣り場として、多くの釣り人に愛されているのが吉島釣り公園です。市電やバスでも行ける立地の良さから、車を持たない方や電車釣行を楽しみたい方にもおすすめのスポットです。
この釣り場の最大の特徴は、都市部にありながら意外に良好な釣果が期待できることです。広島の市街地から近いため平日でも釣り人が多いのですが、魚影は決して薄くありません。特に初心者や家族連れには最適な環境が整っています。
アクセス抜群の立地と施設情報
吉島釣り公園への交通アクセスは非常に良好で、広島駅から市電で約15分程度です。吉島営業所前で下車し、徒歩約5分で到着できます。車でアクセスする場合も、広島市内からは10分程度と非常に便利な立地にあります。
駐車場も完備されており、料金も比較的リーズナブルです。また、近くにはコンビニエンスストアもあるため、餌や飲み物の調達にも困りません。トイレや手洗い場などの基本的な設備も整っているため、女性や子供連れでも安心して利用できます。
釣り場は整備された護岸になっており、足場も良好です。柵もしっかりと設置されているため、安全面でも配慮されています。ただし、人気のスポットだけに土日祝日は混雑することが多いため、できれば平日や早朝の利用をおすすめします。
釣れる魚と釣り方のコツ
吉島釣り公園では、主にサビキ釣りと投げ釣りが人気です。サビキ釣りでは、春から秋にかけてアジ、サバ、イワシが釣れます。特に夏場の夕方は、良型のアジが群れで回ってくることが多く、数釣りが期待できます。
投げ釣りでは、キスとハゼがメインターゲットになります。キスは砂地の底を好むため、遠投するよりも30〜50メートル程度の中距離投げで十分です。餌はイソメ類が効果的で、特にアオイソメは万能餌として重宝します。
釣りのコツとしては、潮の動く時間帯を狙うことが大切です。干潮の前後2時間程度が最も魚の活性が高くなります。また、市街地に近い釣り場のため、夜間照明もあり夜釣りも可能ですが、夜釣りではカサゴやメバルなどの根魚も狙えます。
2. 宇品波止場公園(広島市南区)- 初心者におすすめの港内釣り場
宇品波止場公園は、広島港に隣接した釣り公園として多くの釣り人に親しまれています。港内にあるため波が穏やかで、初心者や家族連れには特におすすめの釣りスポットです。また、近くには宇品海岸公園もあり、釣りと散策を合わせて楽しむことができます。
この釣り場の魅力は、何といっても安全で釣りやすい環境が整っていることです。港内のため大きな波もなく、子供でも安心して釣りを楽しむことができます。また、駐車場や トイレなどの設備も充実しているため、一日中のんびりと釣りを楽しめます。
路面電車で行ける手軽さが魅力
宇品波止場公園は、広島の中心部から路面電車でアクセスできる数少ない釣り場の一つです。広島駅から宇品方面の市電に乗り、約25分で海岸通駅に到着。そこから徒歩約5分という好立地にあります。
車でのアクセスも良好で、広島市内からは約20分程度です。専用の駐車場があり、平日は比較的余裕がありますが、休日は混雑することもあるため早めの到着がおすすめです。また、近くには宇品港があるため、フェリーでの離島観光と合わせて楽しむこともできます。
周辺にはコンビニエンスストアやレストランもあり、釣りの合間の休憩にも困りません。特に家族連れには嬉しい環境が整っており、釣りをしない家族も公園で過ごすことができます。
キスやカレイを狙う投げ釣りポイント
宇品波止場公園では、投げ釣りでキスとカレイを狙うのが定番です。港内とはいえ砂地の部分も多く、これらの魚が好む環境が整っています。特に春から秋にかけては、キスの数釣りが楽しめます。
投げ釣りのポイントとしては、港の出口方向に向かって投げるのが効果的です。水深もそれなりにあり、潮通しも良いため魚の回遊が期待できます。仕掛けは2〜3本針の胴付き仕掛けが基本で、餌はアオイソメやイソメを使用します。
カレイについては、秋から冬にかけてが狙い目です。特に11月から2月頃までは、良型のカレイが期待できます。カレイ狙いの場合は、少し重めのオモリを使用して底をしっかりと取ることが大切です。また、餌持ちの良いアオイソメを房掛けにするのがコツです。
3. 観音マリーナ海浜公園(広島市西区)- ショッピングと一緒に楽しめる
観音マリーナ海浜公園は、マリーナホップというショッピング施設に隣接した釣り場です。釣りを楽しみながら、家族はショッピングを楽しむという使い方ができるのが大きな魅力です。また、レストランや休憩施設も充実しているため、一日中快適に過ごすことができます。
この釣り場は人工的に整備された海浜公園内にあるため、足場も良く初心者でも安心です。また、駐車場も広く、アクセスの良さも人気の理由の一つです。ただし、人気スポットのため休日は混雑することも多く、早めの場所取りが必要になります。
マリーナホップ内の便利な釣り場
観音マリーナ海浜公園は、マリーナホップという複合商業施設の一部として整備されています。そのため、釣り道具を忘れた場合でも、施設内で基本的な釣具を購入することができます。また、餌も近くの店舗で調達可能です。
駐車場は約1,000台収容可能で、釣り客以外にもショッピング客が利用するため、特に休日は混雑します。しかし、24時間利用可能なため、早朝や夜釣りでも安心して車を停められます。料金は時間制となっており、長時間の釣行でも比較的リーズナブルです。
施設内にはレストランやカフェも多数あるため、釣りの合間の食事にも困りません。特に家族連れには嬉しい環境で、釣りをしない家族も一日中楽しむことができます。また、観覧車などのアトラクションもあり、子供連れには最適なスポットです。
投げ釣り専用エリアの注意点
観音マリーナ海浜公園では、安全上の理由から投げ釣り専用エリアが設定されています。このエリア以外での投げ釣りは禁止されているため、事前に場所を確認しておくことが大切です。専用エリアは比較的広く取られているため、混雑していても投げ釣りを楽しむことは可能です。
投げ釣りエリアでは、主にキスとカレイが狙えます。砂地が広がっており、これらの魚が好む環境が整っています。遠投は必要なく、50〜80メートル程度の投げでも十分釣果が期待できます。特に夏場のキス釣りは数釣りが楽しめます。
注意点としては、投げ釣り以外の釣り人との間隔を十分に取ることです。人工海浜のため釣り場が比較的コンパクトで、隣の釣り人とのトラブルを避けるためにもマナーを守ることが重要です。また、遊泳エリアとも隣接しているため、夏場は特に安全に配慮する必要があります。
4. 草津港(広島市西区)- 広島で1、2を争う人気スポット
草津港は広島の釣り人なら誰もが知る超有名スポットです。中央卸売市場に隣接していることもあり、新鮮な魚が集まりやすく、それを狙って多くの魚が回遊してきます。そのため、釣果も期待でき、初心者からベテランまで多くの釣り人で賑わっています。
この港の特徴は、太田川の河口に位置していることです。川から流れ込む栄養分が豊富で、小魚が多く集まるため、それを狙う大型魚も回遊してきます。また、港内には多くの係留船があり、その周辺では根魚も狙うことができます。
中央卸売市場近くの有名ポイント
草津港は広島市中央卸売市場のすぐ隣に位置しており、新鮮な魚介類が日々取引されている場所です。そのため、魚市場からの残餌などが海に流れ込み、魚が集まりやすい環境が作られています。実際に、他の釣り場では見られないような魚種が釣れることもあります。
アクセスは車が便利で、山陽自動車道の五日市ICから約10分程度です。駐車場は港内に数箇所ありますが、休日は満車になることも多いため、早朝からの釣行がおすすめです。また、近くにはコンビニエンスストアもあり、餌や飲み物の調達にも便利です。
釣り場は大きく分けて内港と外港があり、それぞれ異なる魚種が期待できます。内港は波が穏やかで初心者向き、外港は潮通しが良く大型魚が期待できる上級者向けといった特徴があります。自分の技術レベルに合わせて釣り座を選ぶことができます。
太田川エリアの釣り方と狙える魚
太田川の河口域という立地を活かして、淡水魚と海水魚の両方を狙うことができるのが草津港の特徴です。汽水域特有の魚種も多く、他の釣り場では味わえない釣りを楽しむことができます。
サビキ釣りでは、アジ、サバ、イワシが定番ですが、時にはコノシロやサッパなども釣れます。特に夏場の夕方は、これらの小型回遊魚が群れで入ってくることが多く、数釣りが期待できます。サビキ仕掛けは3〜4号程度の小さめのハリが効果的です。
- サビキ釣り:アジ、サバ、イワシ、コノシロ
- 投げ釣り:キス、カレイ、ハゼ、チヌ
- ルアー釣り:スズキ、チヌ、メバル
- 餌釣り(底物):カサゴ、メバル、アイナメ
投げ釣りでは、キスとハゼが中心ターゲットになります。河口域の砂泥底は、これらの魚が好む環境です。特に秋口のハゼ釣りは数釣りが楽しめ、天ぷらにしても美味しくいただけます。また、夜釣りではスズキやチヌなどの大型魚も狙うことができます。
5. 井口港(広島市西区)- 初心者からベテランまで楽しめる
井口港は広島市西区にある中規模の港で、商工センター地区からのアクセスが良い釣り場です。港内は比較的静穏で、初心者でも安心して釣りを楽しむことができます。また、港の規模がそれほど大きくないため、釣り座選びに迷うこともなく、初めて訪れる方でも釣りやすいスポットです。
この港の魅力は、一年を通してさまざまな魚種が狙えることです。春のメバル釣りから秋のハゼ釣り、冬の夜釣りでのタチウオまで、季節に応じた釣りを楽しむことができます。また、比較的混雑も少なく、のんびりと釣りを楽しみたい方にはおすすめのスポットです。
商工センター周辺の水深のある釣り場
井口港は商工センター地区に位置しており、オフィス街からも近いため平日の夕方には会社帰りのサラリーマン釣師の姿も見かけます。港内は水深もそこそこあり、岸壁沿いでも3〜5メートル程度の深さがあります。
アクセスは車が便利で、広島市内からは約15分程度です。駐車場は港内に数箇所あり、平日は比較的余裕があります。ただし、休日は地元の釣り人で混雑することもあるため、早めの到着がおすすめです。最寄りのコンビニエンスストアまでは少し距離があるため、事前に必要なものを準備しておくことが大切です。
釣り場は主に岸壁からの釣りになります。足場は比較的良好ですが、一部滑りやすい場所もあるため注意が必要です。また、係留船が多いため、船の出入りがある時間帯は釣りを控えるなどの配慮が必要です。
秋のハゼ釣りと太刀魚の夜釣り
井口港の秋の風物詩といえば、ハゼ釣りです。9月から11月にかけては、港内の砂泥底でハゼの数釣りが楽しめます。ハゼ釣りは釣り初心者にも最適で、簡単な延べ竿とハゼ針、ゴカイの餌があれば十分です。
ハゼ釣りのコツは、底をこまめに探ることです。ハゼは砂泥の中に潜んでいることが多いため、仕掛けを底まで沈めてから軽くシャクリを入れます。アタリがあったら素早く合わせるのがポイントです。良い時は1時間で20〜30匹という釣果も期待できます。
夜釣りでは、タチウオが人気ターゲットです。特に秋から冬にかけての夜間は、タチウオが接岸してきます。仕掛けはテンヤ仕掛けやワインド仕掛けが効果的です。タチウオは歯が鋭いため、ワイヤーリーダーの使用が必須です。夜釣りの場合は、ヘッドライトなどの照明器具も忘れずに準備しましょう。
6. ベイサイドビーチ坂(安芸郡坂町)- 海水浴場併設の安心スポット
ベイサイドビーチ坂は、海水浴場としても人気のスポットに併設された釣り場です。夏場は海水浴客で賑わいますが、早朝や夕方、そして海水浴シーズン以外は静かな釣り環境を楽しむことができます。家族連れには特におすすめで、釣りと海水浴を一緒に楽しむことも可能です。
この釣り場の大きな特徴は、整備された人工海浜があることです。砂浜が広がっているため、投げ釣りには最適な環境が整っています。また、監視員がいる安全な海水浴場でもあるため、子供連れでも安心して利用できます。
広島市内から30分の海水浴場
ベイサイドビーチ坂は、広島市内から車で約30分という好立地にあります。山陽自動車道の海田東ICから約15分、または広島呉道路の坂北ICから約10分でアクセス可能です。電車の場合は、JR呉線の水尻駅から徒歩約15分です。
駐車場は約500台収容可能で、夏の海水浴シーズン以外は比較的余裕があります。ただし、海水浴シーズン中は有料になり、また非常に混雑するため注意が必要です。駐車場料金は1日1,000円程度で、海水浴と釣りの両方を楽しむことを考えればリーズナブルです。
施設内には更衣室やシャワー、トイレなどが完備されており、特に夏場は海水浴後にそのまま釣りを楽しむこともできます。また、売店もあるため、飲み物や軽食の調達も可能です。ただし、釣具は販売していないため、事前に準備しておく必要があります。
波止からのキスやチヌ釣り
ベイサイドビーチ坂には、砂浜に加えて波止(防波堤)もあり、そこから本格的な釣りを楽しむことができます。波止からは水深もあり、砂浜からの投げ釣りとはまた違った魚種を狙うことができます。
投げ釣りでは、キスが主要ターゲットです。人工海浜の砂地は、キスが好む環境そのもので、特に夏場は数釣りが期待できます。仕掛けは遠投カゴ釣りよりも、中距離の投げ釣りが効果的です。餌はアオイソメやイソメを使用し、2〜3本針の胴付き仕掛けがおすすめです。
波止からはチヌ(クロダイ)も狙えます。チヌはエサ取りの小魚が多い場所を好むため、海水浴場周辺は格好の狙い場です。餌はオキアミやサナギ、コーンなどが効果的です。フカセ釣りや紀州釣りで狙うのが一般的で、春から秋にかけてが最も釣果が期待できる時期です。
7. 小田島公園(廿日市市)- 子供が飽きても安心の公園併設
小田島公園は廿日市市にある総合公園で、その一角に釣り場が設けられています。公園内には遊具や芝生広場があるため、子供連れの家族釣行には最適なスポットです。釣りに飽きた子供たちが遊具で遊んでいる間に、大人は釣りを続けるということも可能です。
この釣り場の魅力は、公園としての機能と釣り場としての機能が上手く両立していることです。安全性にも配慮されており、初心者や子供でも安心して釣りを楽しむことができます。また、バーベキュー施設もあるため、釣った魚をその場で調理することも可能です。
遊具や芝生広場がある家族向けスポット
小田島公園は、釣り場としてだけでなく、総合公園としての機能も充実しています。大型の複合遊具やローラー滑り台、ブランコなど、子供が喜ぶ遊具が多数設置されています。また、広い芝生広場もあるため、ボール遊びやフリスビーなども楽しめます。
駐車場は約200台収容可能で、公園利用者と共用になります。料金は無料ですが、休日は家族連れで混雑することもあります。アクセスは、山陽自動車道の廿日市ICから約15分、またはJR山陽本線の宮内串戸駅から徒歩約20分です。
園内にはバーベキューエリアも設けられており、事前予約すれば釣った魚をその場で焼いて食べることも可能です。また、自動販売機やトイレなどの基本的な設備も完備されているため、一日中快適に過ごすことができます。
コンクリート護岸からの多彩なターゲット
小田島公園の釣り場は、コンクリートで整備された護岸からの釣りになります。足場が良く、柵もしっかりと設置されているため、子供連れでも安心です。水深はそれほどありませんが、浅場を好む魚種には適した環境です。
主なターゲットは、ハゼ、キス、カサゴ、メバルなどです。特に秋のハゼ釣りは子供でも簡単に楽しめ、家族釣行には最適です。仕掛けは簡単な延べ竿仕掛けで十分で、餌はイソメやゴカイを使用します。
夜釣りではメバルやカサゴなどの根魚が狙えます。護岸の際や周辺のテトラポッド周りがポイントになります。ただし、公園のため夜間の利用については制限がある場合もあるため、事前に確認しておくことをおすすめします。また、周辺住民への配慮も忘れずに行いましょう。
8. すなみ海浜公園(三原市)- 本格釣りが楽しめる整備された釣り場
すなみ海浜公園は三原市にある海浜公園で、釣り場としての設備が非常に充実しています。人工海浜と釣り専用の護岸が整備されており、初心者から上級者まで本格的な釣りを楽しむことができます。また、公園としての機能も備えているため、家族連れにも人気のスポットです。
この釣り場の特徴は、計画的に設計された釣り環境です。釣りやすさと安全性の両方が考慮されており、特に初心者には理想的な環境が整っています。また、近くには須波港もあり、港湾部での釣りも合わせて楽しむことができます。
須波港近郊の安全な3つの釣りポイント
すなみ海浜公園周辺には、大きく分けて3つの釣りポイントがあります。まず公園内の人工海浜エリア、次に釣り専用護岸、そして隣接する須波港です。それぞれ異なる特徴があり、狙う魚種や釣り方に応じて使い分けることができます。
人工海浜エリアは主に投げ釣りに適しており、キスやカレイを狙うことができます。砂地が広がっているため、これらの魚が好む環境が整っています。また、波も穏やかで、初心者でも安心して投げ釣りを楽しめます。
釣り専用護岸は、サビキ釣りや胴付き釣りに適しています。水深もそこそこあり、アジやサバなどの回遊魚から、カサゴやメバルなどの根魚まで幅広く狙えます。柵もしっかりと設置されており、安全面でも配慮されています。
年間通してさまざまな魚種が狙える
すなみ海浜公園では、季節を問わず何らかの魚を釣ることができます。春はメバルやカサゴ、夏はアジやキス、秋はハゼやカレイ、冬はカレイやメバルと、一年を通して釣りを楽しむことができます。
特に人気なのは夏場のキス釣りです。人工海浜の砂地は、キスにとって理想的な環境で、数釣りが期待できます。また、サビキ釣りでも良好な釣果が期待でき、家族連れでも十分に楽しめます。
冬場は他の釣り場が厳しくなる中、すなみ海浜公園では比較的安定した釣果が期待できます。特にカレイ釣りは冬の定番で、投げ釣りで良型のカレイが狙えます。また、護岸際での夜釣りでは、メバルやカサゴも狙うことができ、年間を通して釣りを楽しむことができます。
9. 阿賀マリノポリス(呉市)- 長大な波止が自慢の有名スポット
阿賀マリノポリスは呉市にある人工島で、その周囲に設けられた長大な波止(防波堤)が釣り人に人気のスポットです。波止の長さは約1キロメートルにも及び、多くの釣り人が同時に釣りを楽しむことができます。また、本格的な沖釣りの雰囲気を陸から味わえるのも魅力の一つです。
この釣り場の最大の特徴は、外海に面した波止からの釣りができることです。そのため、内湾では釣れないような魚種も期待でき、特にタチウオ釣りでは広島県内でも有数の実績を誇ります。
投げ釣り禁止のサビキ釣り専用エリア
阿賀マリノポリスでは、安全上の理由から投げ釣りが禁止されており、主にサビキ釣りや胴付き釣りを楽しむ釣り場となっています。これは長大な波止に多くの釣り人が並ぶため、投げ釣りでは隣の釣り人とのトラブルが起こりやすいからです。
サビキ釣りでは、アジ、サバ、イワシが主なターゲットになります。特に夏から秋にかけては、これらの回遊魚が群れで回ってくることが多く、数釣りが期待できます。サビキ仕掛けは4〜6号程度が標準的で、コマセはアミエビを使用します。
胴付き釣りでは、カサゴ、メバル、ベラなどの根魚が狙えます。波止の際や下部のテトラポッド周辺がポイントになります。餌はアオイソメやサバの切り身などが効果的です。また、夜釣りでは後述するタチウオも狙うことができます。
タチウオ釣りの人気ポイント
阿賀マリノポリスは、広島県内でも有数のタチウオ釣りポイントとして知られています。特に秋から冬にかけての夜釣りでは、多くのタチウオ釣り師で賑わいます。外海に面した立地のため、沖合からタチウオの群れが接岸してきやすい環境にあります。
タチウオ釣りの方法としては、テンヤ釣りとワインド釣りが人気です。テンヤ釣りは餌にサンマやイワシの切り身を使用し、底から中層を探ります。ワインド釣りはルアーを使用した釣り方で、ジグヘッドにワームを付けて激しくシャクります。
釣果を上げるコツは、タチウオの群れが回ってくるタイミングを見極めることです。通常、日没後から夜中にかけてが最も活性が高くなります。また、タチウオは歯が非常に鋭いため、ワイヤーリーダーの使用が必須です。夜釣りのため、十分な照明器具も忘れずに準備しましょう。
10. 江田島・能美島・倉橋島 – 橋でつながる島々の釣り天国
広島湾に浮かぶ江田島、能美島、倉橋島は、それぞれ橋で本土とつながっているため車でアクセス可能な離島です。これらの島々は豊かな自然に恵まれ、本格的な釣りを楽しむことができる数多くのポイントが点在しています。特に大型魚の実績も高く、広島の釣り人にとっては憧れのエリアです。
これらの島々の魅力は、何といっても手つかずの自然が多く残っていることです。本土では味わえないようなダイナミックな釣りを楽しむことができ、時には予想もしなかった大物に出会える可能性もあります。
車でアクセス可能な島の釣り場
江田島、能美島、倉橋島へは、音戸大橋、早瀬大橋、江田島大橋などの橋を通って車でアクセスできます。広島市内からは約1時間程度で到着でき、離島でありながら気軽に釣行を楽しめるのが魅力です。
各島には多数の釣りポイントが点在しており、磯釣り、波止釣り、砂浜からの投げ釣りなど、様々な釣り方を楽しむことができます。特に人気なのは、各島の先端部にある灯台周辺や、港湾部の波止です。これらのポイントは潮通しも良く、大型魚の回遊も期待できます。
ただし、離島のため釣具店やコンビニエンスストアは限られています。事前に必要な釣具や飲食物を準備してから出かけることをおすすめします。また、一部のポイントは道が狭かったり、駐車場が限られている場所もあるため、事前の下調べが重要です。
アオリイカやカンパチが狙える本格ポイント
江田島、能美島、倉橋島では、本土の釣り場では なかなか釣れない高級魚も狙うことができます。特にアオリイカとカンパチは、これらの島々を代表するターゲットフィッシュです。
アオリイカは春と秋の2回シーズンがあり、特に秋の新子(小型のアオリイカ)シーズンは数釣りが楽しめます。エギングという専用のルアー(エギ)を使った釣り方が一般的で、各島の藻場周辺がポイントになります。潮通しの良い磯際や港湾部の岸壁沿いが特に有望です。
- アオリイカポイント:藻場周辺、港湾部の岸壁、磯際
- カンパチポイント:島の先端部、潮流の速い場所、深場に近い磯
- その他の魚種:チヌ、スズキ、ヒラマサ、マダイ、アジ
カンパチは夏から秋にかけてが狙い目で、ショアジギングという大型のメタルジグを使った釣り方で狙います。カンパチは非常に引きが強く、タックルもそれなりに頑丈なものが必要です。島の先端部や潮流の速い場所が有望ポイントで、時には1メートルを超える大型も期待できます。
11. 音戸の瀬戸(呉市)- 潮流の速い本格派向けスポット
音戸の瀬戸は、本州と倉橋島の間にある狭い海峡で、潮流が非常に速いことで知られています。この激流が作り出す独特の環境は、多くの魚を引き寄せ、広島でも屈指の好釣り場として有名です。ただし、潮流が速いため上級者向けのスポットといえます。
音戸大橋の下を流れる潮流は、干潮と満潮の時間帯で流れの向きが変わります。この潮の変化を読んで釣りをするのが、音戸の瀬戸で釣果を上げる秘訣です。また、橋脚周辺は魚の通り道にもなっており、多くの魚種が期待できます。
音戸大橋下周辺の投げ釣りポイント
音戸大橋の下周辺は、投げ釣りの好ポイントとして知られています。橋脚周辺は水深もあり、また潮流によって餌が運ばれてくるため、多くの魚が集まります。ただし、潮流が速いため、重めのオモリと強めのタックルが必要です。
投げ釣りでは、主にカレイとキスがターゲットになります。特にカレイは、激流で鍛えられた身が引き締まっており、他の釣り場のものとは一味違った美味しさです。仕掛けは3〜4本針の胴付き仕掛けが基本で、オモリは潮流に負けないよう20〜30号程度の重めのものを使用します。
釣りのタイミングとしては、潮が止まる時間帯(潮止まり)が最も釣りやすくなります。潮流が速すぎる時は、仕掛けが流されてしまい釣りになりません。潮汐表を確認して、潮止まりの時間を狙って釣行することをおすすめします。
カレイや真鯛を狙う上級者向けテクニック
音戸の瀬戸では、カレイと真鯛という高級魚を狙うことができます。これらの魚は激流を好むため、音戸の瀬戸のような環境は絶好の釣り場となります。ただし、潮流が速いため高度なテクニックが要求されます。
カレイ釣りでは、底をしっかりと取ることが重要です。潮流に負けないよう重めのオモリを使用し、餌はアオイソメの房掛けが効果的です。また、アタリは小さいことが多いため、竿先の変化を見逃さないよう集中力も必要です。
真鯛狙いでは、コマセを使った釣り方が効果的です。ただし、潮流が速いためコマセもすぐに流されてしまいます。そのため、こまめにコマセを効かせ続ける必要があります。餌はオキアミやエビが定番で、針は真鯛針の8〜10号程度を使用します。
釣り場のポイント選びも重要で、橋脚周辺や岩礁帯の際、潮流のヨレ(潮の流れが変わる場所)などが有望です。また、潮流の変化を読んで釣り座を移動することも、釣果を伸ばすコツといえるでしょう。
広島の釣りで準備しておきたい道具と餌
広島での釣りを成功させるためには、適切な道具と餌の選択が重要です。地域の特性や狙う魚種に合わせた準備をすることで、釣果を大きく向上させることができます。また、広島の釣り場の特徴を理解して、それに適した装備を整えることも大切です。
広島の釣り場は比較的穏やかな内海が多いため、特別に強力なタックルは必要ありませんが、音戸の瀬戸のような激流ポイントもあるため、釣り場に応じて使い分けることが重要です。
季節や魚種別の仕掛けの選び方
広島で効果的な仕掛けは、季節と狙う魚種によって大きく異なります。春から夏にかけてはサビキ釣りが中心となり、秋から冬にかけては投げ釣りが主体となります。
サビキ釣り用の仕掛けでは、針のサイズが重要です。アジやサバを狙う場合は4〜6号程度、イワシの小型を狙う場合は2〜3号程度が効果的です。また、スキンの色も重要で、白やピンク、グリーンなどを使い分けることで釣果に差が出ます。
投げ釣り用の仕掛けでは、キス狙いの場合は2〜3本針の胴付き仕掛け、カレイ狙いの場合は1〜2本針の仕掛けが基本です。針はキス針の7〜9号、カレイ針の12〜15号程度が適しています。オモリは釣り場の潮流や水深に応じて10〜30号程度を使い分けます。
地元釣具店で手に入るおすすめの餌
広島の釣具店では、地元の海域に適した餌を豊富に取り扱っています。最も汎用性が高いのはアオイソメで、キス、カレイ、ハゼ、カサゴなど多くの魚種に効果的です。保存も比較的容易で、初心者にもおすすめの餌です。
サビキ釣りでは、アミエビが定番の餌です。冷凍のブロック状になっているものが一般的で、解凍してコマセカゴに詰めて使用します。最近では常温保存可能なチューブ式のアミエビも販売されており、手軽さを求める方にはこちらもおすすめです。
- アオイソメ:キス、カレイ、ハゼ、カサゴなど万能餌
- アミエビ:サビキ釣りのコマセ用
- オキアミ:チヌ、真鯛、メバルなど
- ゴカイ:ハゼ、キス釣りに効果的
- サナギ:チヌ釣りの特効餌
夜釣りでタチウオを狙う場合は、サンマやイワシの切り身が効果的です。これらは釣具店でも販売していますが、スーパーで購入した方が経済的です。また、チヌ釣りにはサナギ(蚕のサナギ)が特効餌として知られており、多くの釣具店で取り扱っています。
初心者が揃えるべき基本タックル
広島での釣りを始める初心者の方には、まずは汎用性の高いタックルを揃えることをおすすめします。最初から高価な道具を揃える必要はありませんが、ある程度の品質のものを選ぶことで、釣りの上達も早くなります。
竿については、サビキ釣りと投げ釣りの両方に使える3〜4メートル程度の万能竿が最初の1本としておすすめです。リールは3000番程度のスピニングリールが使いやすく、道糸は3〜4号のナイロンラインを150〜200メートル巻いておけば十分です。
その他の小物類も重要で、仕掛けを入れる仕掛け箱、餌を入れる餌箱、魚を入れるクーラーボックスなどは必須です。また、プライヤーやハサミ、タオルなどの基本的な道具も忘れずに準備しましょう。安全面では、ライフジャケットの着用も強く推奨されます。
まとめ
広島県内には初心者から上級者まで楽しめる多彩な釣りスポットが揃っています。市内中心部から気軽にアクセスできる吉島釣り公園や宇品波止場公園から、本格的な釣りが楽しめる音戸の瀬戸や離島エリアまで、それぞれに異なる魅力があります。
特に広島の釣りの特徴は、瀬戸内海の穏やかな環境により一年を通して安定した釣果が期待できることです。春のメバルから夏のアジ・キス、秋のハゼ、冬のカレイまで、季節ごとに違った釣りを楽しめるのも大きな魅力といえるでしょう。
家族連れには公園併設の釣り場が充実しており、ベイサイドビーチ坂や小田島公園のように釣り以外の楽しみも用意されているスポットがおすすめです。一方、本格的な釣りを求める方には、阿賀マリノポリスでのタチウオ釣りや、江田島・能美島・倉橋島でのアオリイカやカンパチ狙いなど、やりがいのあるターゲットも豊富に揃っています。
広島での釣りを成功させるコツは、事前の情報収集と適切な道具の準備です。各釣り場の特徴を理解し、季節や天候に応じた釣り方を選択することで、より多くの魚との出会いを楽しむことができるでしょう。これから広島での釣りを始める方も、すでに経験のある方も、ぜひ今回紹介したスポットで素晴らしい釣り体験をお楽しみください。
