ボーイスカウトへの入会を検討しているものの、「やめとけ」という声を耳にして不安になっていませんか？実際のところ、ボーイスカウトには確かに大変な面もありますが、それ以上に得られるものも多い活動です。
この記事では、ボーイスカウトを「やめとけ」と言われる理由から、実際の上下関係や活動内容、親の負担まで、リアルな体験談をもとに詳しく解説します。入会前に知っておきたい本当の実態を、包み隠さずお伝えしていきますね。
ボーイスカウトを「やめとけ」と言われる5つの理由
ボーイスカウトについて調べていると、「やめた方がいい」という意見を目にすることがありますよね。確かに、いくつかの理由から敬遠される要素があるのも事実です。
ここでは、多くの人が懸念を抱く5つの理由について、実際のところはどうなのかを詳しく見ていきましょう。
宗教みたいな誓いの儀式が怖すぎる？
ボーイスカウトには「スカウトの誓い」という伝統的な儀式があります。これを「宗教的で怖い」と感じる人も少なくないようです。
実際には、この誓いは道徳的な価値観を身につけるためのもので、宗教とは全く関係ありません。内容も「名誉にかけて最善を尽くします」といった、人として大切な心構えを確認するものです。
ただし、慣れない子どもにとっては確かに緊張するセレモニーかもしれません。しかし、参加している子どもたちの多くは、時間が経つにつれて誇らしい気持ちで参加できるようになっていきます。
年間費用が〇万円以上かかるって本当？
費用面での負担を心配する声も多く聞かれます。確かに、ボーイスカウトには様々な費用がかかるのが現実です。
年間で考えると、登録費・活動費・制服代・キャンプ費用などを合わせて、5万円から10万円程度は見込んでおく必要があります。特に初年度は制服や装備品の購入で費用がかさみがちです。
習い事と比較すると決して安くはありませんが、年間を通して様々な体験ができることを考えれば、コストパフォーマンスは悪くないとも言えるでしょう。ただし、家計への負担は確実にあるため、事前にしっかりと検討することが大切ですね。
親の負担が重すぎて家庭がバラバラになる？
親の負担の重さを理由に、ボーイスカウトを避ける家庭も多いようです。実際、週末の活動への送迎や付き添い、イベントの準備など、親の協力なしには成り立たない活動が多いのは事実です。
特に共働きの家庭では、土日の活動に合わせてスケジュールを調整するのが大変という声をよく聞きます。また、保護者の当番制度がある団では、定期的にボランティア活動に参加する必要もあります。
しかし、親子で一緒に活動する時間が増えることで、むしろ家族の絆が深まったという家庭も多いんです。負担と感じるか、貴重な体験と感じるかは、家族の価値観や生活スタイルによって大きく変わってくるでしょう。
活動がハードすぎて子どもが疲れ切ってしまう
ボーイスカウトの活動は確かにハードな面があります。長時間の野外活動や体力を要するプログラムも多く、普段の生活に慣れた子どもには厳しく感じられることもあるでしょう。
特に夏場のキャンプや冬場の野外活動は、体力的にも精神的にも子どもにとって大きな挑戦となります。活動後にぐったりして帰ってくる子どもを見て、心配になる親御さんも多いようです。
ただし、これらの活動を通じて子どもたちは確実に体力と精神力を鍛えています。最初はきつく感じても、徐々に慣れて成長していく姿を見られるのも、ボーイスカウトの魅力の一つですね。
人間関係のトラブルで辞めにくい雰囲気がある
ボーイスカウトでは、長期間にわたって同じメンバーと活動することが多いため、人間関係のトラブルが起きると解決が困難になることがあります。
指導者同士の意見の対立や、保護者間の価値観の違いなどが表面化すると、子どもにも影響が及ぶことがあるのは確かです。また、一度トラブルが起きると、小さなコミュニティだけに辞めにくい雰囲気が生まれることもあります。
しかし、多くの団では大人たちが子どもたちのことを第一に考えて行動しています。問題が起きた時も、しっかりと話し合いの場を持って解決に向けて努力する団がほとんどです。
【実体験】ボーイスカウトの上下関係って実際どう？
ボーイスカウトの上下関係について、多くの人が気になるポイントですよね。軍隊のような厳格な縦社会を想像する人もいるかもしれませんが、実際のところはどうなのでしょうか。
実体験をもとに、指導者と子ども、そして子ども同士の関係性について詳しく解説していきます。
指導者と子どもの関係性はどんな感じ？
ボーイスカウトの指導者と子どもの関係は、一般的な学校の先生と生徒の関係とは大きく異なります。指導者はリーダーと呼ばれ、子どもたちと一緒に活動する仲間のような存在として位置づけられています。
確かに安全面や規律面では厳しく指導することもありますが、普段は非常にフレンドリーで親しみやすい関係を築いているケースがほとんどです。キャンプファイヤーで一緒に歌ったり、ゲームで盛り上がったりと、楽しい時間を共有する場面が多いんです。
ただし、団によって指導方針は異なります。伝統的な規律を重視する団もあれば、より自由な雰囲気を大切にする団もあるため、入会前に見学して雰囲気を確認することをおすすめします。
先輩後輩の関係で嫌な思いをしたことはある？
年齢の異なる子どもたちが一緒に活動するボーイスカウトでは、先輩後輩の関係性も気になるところですよね。実際のところ、健全な先輩後輩関係が築かれている団がほとんどです。
年上の子どもたちは、年下の子の面倒を見ることで責任感とリーダーシップを学びます。一方、年下の子どもたちは先輩から様々なことを教わりながら成長していきます。この自然な縦のつながりが、ボーイスカウトの大きな特徴でもあるんです。
もちろん、子ども同士のトラブルが全くないわけではありません。しかし、指導者がしっかりと見守っているため、いじめのような深刻な問題に発展することは稀です。むしろ、異年齢交流を通じて社会性が身につくというメリットの方が大きいでしょう。
「原則として上下関係はない」って本当？
ボーイスカウトでは「原則として上下関係はない」とよく言われますが、これは完全に平等という意味ではありません。年齢や経験による役割の違いはありますが、人格的には対等な関係を目指しているということです。
実際の活動では、年長者が年少者をサポートする場面が多く見られます。しかし、それは支配的な関係ではなく、お互いを尊重し合う関係性の中で行われています。
この考え方は、子どもたちが将来社会に出た時にも役立つ重要な価値観です。立場の違いはあっても、人として対等であるということを、自然な形で学べるのがボーイスカウトの良さだと思います。
ボーイスカウトの活動内容で大変だったこと
ボーイスカウトの活動は多岐にわたり、確かに大変な面もあります。実際に参加してみて感じる困難な点について、正直にお話ししていきますね。
これらの体験談を通じて、ボーイスカウトのリアルな活動内容を理解していただければと思います。
週末がほぼ潰れる野外活動の実態
ボーイスカウトの活動は主に週末に行われるため、土日の予定がかなり制限されるのは覚悟しておく必要があります。月に2〜3回は丸一日の活動があり、時には連泊のキャンプもあります。
特に春から秋にかけての活動シーズンは、毎週末何かしらのプログラムが組まれていることも珍しくありません。他の習い事との両立や、家族の予定を合わせるのが大変だと感じる家庭も多いようです。
しかし、これらの活動を通じて得られる経験は確実に子どもの成長につながっています。最初は負担に感じても、子どもが楽しそうに参加している姿を見ると、価値のある時間だと実感できるはずです。
キャンプやハイキングで起きたハプニング
野外活動にはハプニングがつきものです。急な天候の変化で予定が大幅に変更になったり、子どもが怪我をしたり、装備の不備で困った状況になったりと、様々なトラブルを経験します。
特に印象に残っているのは、山でのハイキング中に道に迷ってしまった時のことです。予定より大幅に時間がかかり、保護者の迎えの時間も遅れてしまいました。その時は本当に心配しましたが、子どもたちはむしろ冒険気分で楽しんでいたのが印象的でした。
これらのハプニングは確かに大変ですが、同時に子どもたちにとって貴重な学びの機会でもあります。予期せぬ事態への対処法や、チームワークの大切さを実体験として学べるんです。
制服を着て街頭募金するのが恥ずかしい
ボーイスカウトでは社会奉仕活動の一環として、制服を着て街頭募金を行うことがあります。最初のうちは、多くの子どもたちが恥ずかしがって積極的に参加できません。
通りかかる人たちの視線を集めることになるため、特に思春期の子どもたちにとってはかなりのハードルです。中には「恥ずかしいから参加したくない」と言う子もいるほどです。
ただし、この活動を通じて社会貢献の意味や、人との関わり方を学ぶことができます。最初は恥ずかしくても、徐々に慣れて堂々と活動できるようになる子どもたちの成長は、見ていて頼もしく感じられますよ。
他の習い事との両立が難しい
現代の子どもたちは多くの習い事をしているため、ボーイスカウトとの両立が課題となることがあります。特にスポーツクラブや学習塾との時間調整は、想像以上に大変です。
ボーイスカウトの活動は週末が中心のため、他の活動と重なることが多いんです。また、キャンプなどの宿泊行事では、他の習い事を休まざるを得ない場合もあります。
しかし、時間管理能力や優先順位をつける力は、将来必ず役に立つスキルです。忙しいスケジュールの中でも、しっかりと計画を立てて行動できるようになる子どもたちも多く見られます。
親の負担はどれくらい？リアルな費用と時間の実態
ボーイスカウトへの参加を検討する際に、多くの親御さんが気になるのが負担の実態ですよね。お金も時間も、実際どれくらいかかるのか、包み隠さずお伝えしていきます。
事前にしっかりと把握しておくことで、後から「こんなはずじゃなかった」ということを避けられますよ。
入会から年間でかかる費用を全部計算してみた
ボーイスカウトにかかる費用は、思っている以上に多岐にわたります。実際に一年間でかかった費用を詳しく計算してみました。
初期費用の内訳
入会時にかかる主な費用は以下の通りです。入会金として5,000円程度、制服代が約15,000円、その他の装備品（帽子、ネッカチーフ、バッジ類）で約8,000円程度が必要になります。
これだけで既に3万円近くかかるため、入会時の出費はかなり大きく感じられるかもしれません。ただし、これらは一度購入すれば長期間使用できるものがほとんどです。
年間の継続費用
月々の活動費は団によって異なりますが、平均して3,000円から5,000円程度です。これに加えて、年間登録費として約3,000円、キャンプやイベント参加費として年間約20,000円程度を見込んでおく必要があります。
全てを合計すると、年間で約6万円から8万円程度の費用がかかることになります。習い事と比較すると決して安くはありませんが、年間を通して様々な体験ができることを考えれば、コストパフォーマンスは悪くないでしょう。
土日の送迎や付き添いで休めない現実
費用以上に大変なのが、時間的な負担かもしれません。ボーイスカウトの活動は主に土日に行われるため、親の送迎や付き添いが必要になることが多いんです。
特に小学生の子どもの場合、一人で電車に乗って活動場所まで行くことは難しいため、ほぼ毎回の送迎が必要になります。活動時間も朝から夕方まで長時間にわたることが多く、付き添いが必要な場合は一日がかりになってしまいます。
この負担は、特に共働きの家庭にとっては大きな課題です。夫婦で分担したり、他の保護者と協力したりしながら、何とかやりくりしている家庭がほとんどです。
ビーバー・カブ・ボーイで変わる親の関わり方
ボーイスカウトは年齢によって部門が分かれており、それぞれで親の関わり方も変わってきます。この変化を理解しておくことで、長期的な見通しを立てやすくなりますよ。
ビーバー隊（小学1〜2年生）
最も親の関わりが多い時期です。ほぼ全ての活動に保護者の付き添いが必要で、一緒に参加することも多くあります。子どもが小さいため安全面での配慮が必要で、親の負担は最大となります。
カブ隊（小学3〜5年生）
少しずつ子どもの自立性が高まる時期です。送迎は必要ですが、活動中の付き添いは減ってきます。ただし、キャンプなどの宿泊行事では、まだ保護者のサポートが必要な場面も多いです。
ボーイ隊（小学6年生〜中学生）
かなり自立して活動できるようになります。送迎も電車やバスを使って自分で来ることができるようになり、親の負担は大幅に軽減されます。
共働き家庭には厳しい？時間的負担の本音
共働き家庭にとって、ボーイスカウトの時間的負担は確かに厳しい面があります。土日の活動に合わせてスケジュールを調整するのは、想像以上に大変なことです。
特に困るのが、急な活動変更や追加のイベントが発生した時です。仕事の都合をつけるのが難しく、参加を諦めざるを得ない場合もあります。また、平日の夕方に開催される保護者会にも参加しにくいという問題もあります。
しかし、多くの団では共働き家庭の事情を理解して、柔軟に対応してくれます。保護者同士で協力し合ったり、祖父母にサポートしてもらったりしながら、工夫して参加している家庭も多いんです。完璧を求めすぎず、できる範囲で参加することが大切だと思います。
それでもボーイスカウトに入ってよかったと感じる瞬間
これまで大変な面ばかりお話ししてきましたが、それでもボーイスカウトに参加してよかったと心から思える瞬間がたくさんあります。
苦労も多いですが、それを上回る価値のある体験や成長を、子どもたちは確実に積み重ねているんです。
子どもがリーダーシップを発揮するようになった
ボーイスカウトの活動を続けていると、子どもたちの中に自然とリーダーシップが芽生えてきます。これは本当に感動的な変化の一つです。
最初は恥ずかしがって後ろに下がっていた子が、いつの間にか年下の子どもたちの面倒を見たり、グループをまとめたりするようになります。学校でも積極的に委員長や班長に立候補するようになったという話もよく聞きます。
このような変化は、普段の生活の中ではなかなか見ることができません。ボーイスカウトの多様な活動の中で、子どもたち一人ひとりが自分の得意分野を見つけ、それを活かしてリーダーシップを発揮する機会があるからこそ生まれる成長だと思います。
自然の中で逞しく成長する姿を見られた
都市部で生活している子どもたちにとって、自然の中での活動は貴重な経験です。最初は虫を怖がっていた子が、キャンプで薪を集めたり、川で魚を捕まえたりするようになる姿を見ると、本当に成長を実感できます。
特に印象的だったのは、雨の中でのハイキングでの出来事です。途中で雨に降られて大変でしたが、子どもたちは文句も言わずに最後まで歩き通しました。その時の達成感に満ちた表情は、今でも忘れられません。
自然の中での体験は、子どもたちに精神的な強さと柔軟性を与えてくれます。困難な状況でも諦めずに取り組む姿勢や、仲間と協力して乗り越える力は、将来必ず役に立つはずです。
親子で一緒に活動できる貴重な時間
ボーイスカウトでは、親子で一緒に参加できる活動も多くあります。普段忙しくてなかなか子どもとゆっくり過ごす時間がない親御さんにとって、これは本当に貴重な機会です。
キャンプで一緒にテントを張ったり、料理を作ったりする時間は、家族の絆を深める最高のひとときになります。また、子どもの新しい一面を発見できることも多く、改めて我が子の成長を感じられます。
子どもにとっても、普段とは違う環境で親と過ごす時間は特別な思い出になります。大人になってからも、ボーイスカウトでの親子の思い出を大切にしている人は多いんですよ。
長期間続けて得られた絆と成長
ボーイスカウトの最大の魅力は、長期間にわたって同じ仲間と活動を続けることで得られる深い絆と、継続的な成長だと思います。
何年も一緒に活動した仲間たちとは、家族のような関係性が築かれます。困った時には助け合い、嬉しい時には一緒に喜ぶ、そんな温かいコミュニティがそこにはあります。
また、長期間続けることで、子どもたちは様々なスキルを身につけていきます。キャンプの技術、応急手当の知識、リーダーシップ、チームワークなど、一朝一夕では身につかない能力が自然と育まれていくんです。
これらの経験は、子どもたちの人格形成に大きな影響を与え、将来の人生においても大きな財産となることでしょう。
まとめ
ボーイスカウトは確かに「やめとけ」と言われるような大変な面もありますが、それを上回る価値のある体験と成長の機会を提供してくれる活動です。
費用や時間の負担は決して軽くありませんが、子どもたちが得られる経験や身につけるスキル、築く人間関係は何物にも代えがたい財産となります。上下関係についても、健全な形で社会性を学べる良い環境が整っています。
入会を検討している方は、まず実際の活動を見学してみることをおすすめします。各団によって雰囲気や方針が異なるため、お子さんと家族に合った団を見つけることが成功の鍵となるでしょう。
完璧を求めすぎず、できる範囲で参加することから始めてみてはいかがでしょうか。きっと、子どもたちの成長と家族の絆の深まりを実感できるはずです。